出版社内容情報
中国近代化とトイレ文化
中国民俗学・人類学の第一人者である著者が、広大な東西南北の地域を現地調査しながら、さまざまな時代の文献も渉猟し、中国の「トイレ」事情を浮き彫りにする!
【目次】
総序 人類学と民俗研究の学術実践
はじめに―問題意識とキーワード
第一章 農耕文明のトイレ文化
第一節 人畜排泄物に由来する農家堆肥の伝統
第二節 管理不全の田舎のトイレ
第三節 糞肥をめぐる都市と農村との関係
第四節 「汚物」を気にしない見方
第五節 馬桶と厠神
第二章 社会運動とトイレ改良
第一節 「衛生」理念の次元
第二節 新生活運動における「トイレ」
第三節 愛国衛生運動:「四害撲滅」と「二管五改」
第三章 文明形態の変容:外部からの批判と内部の反応
第一節 化学肥料と有機肥料の関係
第二節 都市化と公衆トイレの「問題化」
第三節 外国からの訪問者の体験がもたらす「カルチャーショック」
第四章 トップダウンの取り組み:「国家イメージ」をめぐって
第一節 国家祝典と「公衆トイレ革命」論争
第二節 地方都市におけるトイレ革命
第三節 「観光トイレ革命」の全国化:国家的な文明プロジェクト
第五章 公共性:観光地のトイレから都市の公衆トイレへ
第一節 「民生」需要の公衆トイレ
第二節 公衆トイレのデザインと運営
第三節 公共性、プライバシーと「トイレの文明的利用」
第六章 広域的な農村におけるトイレ改良の実践
第一節 「小康」農村作りの底上げ
第二節 地方市政府の実践と取り組み
第三節 農村のトイレ改良の長い道のり
第七章 トイレ革命をめぐる「言説」
第一節 「発展」の言説
第二節 「衛生」科学の言説
第三節 「文明論」の言説
第四節 「公共性」言説の欠如
第八章 「トイレ文明」のグローバル過程
第一節 トイレ「文明」の歩み
第二節 エリアスの理論
第三節 隔離、差別と植民地主義の衛生統治
第九章 東アジアにおける「トイレ文明」の成長
第一節 リードする日本
第二節 「世界トイレ機構」(WTO)とアジア
第三節 中国における文化意識と「トイレ革命」
第十章 バスルーム:日常生活の品質アップを求める正当性
第一節 トイレ空間に反映される生活の品質
第二節 果てしないトイレの「文明化」
第三節
内容説明
中国近代化とトイレ文化。中国民俗学・人類学の第一人者である著者が、広大な東西南北の地域を現地調査しながら、さまざまな時代の文献も渉猟し、中国の「トイレ」事情を浮き彫りにする!
目次
第一章 農耕文明のトイレ文化
第二章 社会運動とトイレ改良
第三章 文明形態の変容:外部からの批判と内部の反応
第四章 トップダウンの取り組み:「国家イメージ」をめぐって
第五章 公共性:観光地のトイレから都市の公衆トイレへ
第六章 広域的な農村におけるトイレ改良の実践
第七章 トイレ革命をめぐる「言説」
第八章 「トイレ文明」のグローバル過程
第九章 東アジアにおける「トイレ文明」の成長
第十章 バスルーム:日常生活の品質アップを求める正当性
まとめ:道はあまねく存在する
付録一 排泄・出産・結婚:隠喩としての馬桶の力
付録二 「不潔/清潔」理念の変遷とトイレ革命
著者等紹介
周星[シュウセイ]
1957年中国陝西省丹鳳県生。現在、神奈川大学国際日本学部教授、同大学院歴史民俗資料学研究科教授。1989年中国社会科学院大学院法学(民俗学)博士号を取得。1989~2000年北京大学社会学人類学研究所PD、副教授、教授、副所長歴任。2000~2020年愛知大学国際コミュニケーション学部教授、同大学院中国研究科教授。2018~2020年同国際中国学研究センター(ICCS)所長。2020~現在現職。中國民俗学会顧問、中国芸術人類学学会副会長、中国民族学会海外理事を兼任
徐青[ジョセイ]
中国上海市生。愛知大学を経て、2009年名古屋大学大学院にて博士(学術)取得。2009~2011年復旦大学歴史系PD。2011~現在、浙江理工大学外国語学院、講師、副教授、大学院指導教員、学術委員会委員。愛知大学国際問題研究所客員研究員、早稻田大学政治経済研究科訪問研究員、浙江省翻協会理事、竹久夢二学会准会員他。国際文化関係学、日本言語文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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