出版社内容情報
入手困難の絶版本となっていた、第74回日本推理作家協会賞【評論・研究部門】受賞作が増補版となって再刊! 第一巻は名だたる英国古典探偵作家に関する評論を「アントニイ・バークリーの章」と「英国余裕派の作家たちの章」の二部構成で収録し、貴重な著者インタビューを併録。
内容説明
第74回日本推理作家協会賞(評論・研究部門)受賞作。本格探偵小説の世界へ、ようこそ!真田啓介ミステリ評論の集大成にして“クラシック・ミステリ・ルネサンス”30年史の証言!第1巻にはアントニイ・バークリーと「英国余裕派」作家をメインテーマとした精細緻密な論文を収録。
目次
1 アントニイ・バークリーの章(バークリー以前―ユーモア作家A.B.コックス(コックス『黒猫になった教授』解説)
A・B・コックス『Jugged Journalism』ご紹介
A・B・コックス『Mr.Priestley’s Problem』ご紹介
アントニイ・バークリー『Roger Sheringham and the Vane Mystery』ご紹介
探偵と推理のナチュラリズム(バークリー『ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎』解説) ほか)
2 英国余裕派の作家たちの章(ベントリー『トレント最後の事件』を論ず;A.A.ミルン『Four Days’ Wonder』ご紹介;神経の鎮めとしてのパズル(ノックス『サイロの死体』解説)
フェアプレイの文学(ノックス『閘門の足跡』解説)
ノックス流本格探偵小説の第一作(ノックス『三つの栓』解説) ほか)
著者等紹介
真田啓介[マダケイスケ]
探偵小説研究家。1956年、東京生れ。東北大学法学部卒。宮城県仙台市で地方公務員として勤務する傍ら趣味の探偵小説の蒐集・研究に取り組み、特に古典的な英国作家の作品に親しむ。1990年代後半からの古典ミステリ発掘ブームに際し、「世界探偵小説全集」(国書刊行会)、「論創海外ミステリ」(論創社)等で解説を多数手がける。著書に『英国古典探偵小説の愉しみ アントニイ・バークリーとその周辺』(2012、ROM叢書)、『真田啓介ミステリ論集 古典探偵小説の愉しみ(全2巻)』(2020、荒蝦夷)があり、後者で第74回日本推理作家協会賞評論・研究部門を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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