出版社内容情報
ハーレム・ルネッサンスを担った黒人作家ジーン・トゥ―マーと、同時代の三人の前衛的白人作家たちの関係に焦点をあてる。アフリカ系アメリカ人の文化へのシャーウッド・アンダソンの傾倒を表す小説Dark Laughterと、アーネスト・ヘミングウェイが書いたその小説のパロディThe Torrents of Spring、さらにそのパロディへのウィンダム・ルイスの賞賛を軸として、黒人文学と白人の文学の密接な相互交渉をつぶさに検証。当時の英語圏における、人種をめぐる文学上の闘争と交渉を浮き彫りにする意欲作。
内容説明
ハーレム・ルネッサンスを担った黒人作家と、同時代の三人の前衛的白人作家たち。アンダソンのアフリカ系アメリカ人の文化への傾倒を表す小説Dark Laughterと、ヘミングウェイが書いたその小説のパロディThe Torrents of Spring、さらにそのパロディへのウィンダム・ルイスの賞賛を軸として、黒人文学と白人の文学の密接な相互交渉をつぶさに検証。当時の英語圏における、人種をめぐる文学上の闘争と交渉を浮き彫りにする意欲作。
目次
序章
第1章 アンダソンとトゥーマー―視線の暴力をめぐる、テクスト間の対話
第2章 見つめられる白人―ウィンダム・ルイス『白い輩』とアンダソン
第3章 つきまとう『暗い笑い』―『春の奔流』の文化的位置取りと、反復されるトラウマ
第4章 黒い仮面へのためらい―「ポーター」の草稿を読む
第5章 抑圧的規範への抵抗―ミンストレル・ショーの転用と『武器よさらば』
第6章 男性的規範の圧制と、抵抗する黒人達―「殺し屋」と『持つと持たぬと』を中心に
著者等紹介
中村亨[ナカムラトオル]
1966年、京都府生まれ。1995年青山学院大学大学院博士後期課程満期退学。中央大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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