出版社内容情報
100万都市江戸は、隅田川の河口付近に白魚が棲息、空には鶴が優雅に舞っていた。なぜ、そんな世界に冠たる「環境大国」が実現したのか
人の生き方、死に方。江戸期は現代人からみると思わずため息が漏れるほどの「見事な生きざま、死にざま」の人物を輩出する。そんな人物の生き方から江戸の精神風土を探る。
まちがいなく江戸文明には、混迷の二一世紀を生きる私たちへの確かなメッセージがある。
内容説明
江戸には、こんな風が吹いていた。共助と共生の優しい風。人間尊重、尊厳の風。自然を壊さず、川に白魚が棲み、空に鶴が舞う環境都市・江戸。そうした江戸の風は私たちに、21世紀を生き抜く知恵とヒントを豊かに指し示している―。
目次
富士山大変
磯子村のくらし
相給の村と自治
モノへのまなざし
川に白魚が棲み、空に鶴が舞った
磯子の海、そして江戸湾
オオカミと日本人
お伊勢参り
クロフネ来航―西洋の衝撃
不安の時代―コレラ、そして大地震
ひとびとの戊辰戦争
明治新時代
再考・江戸文明
著者等紹介
伊藤章治[イトウショウジ]
1940年(昭和15)、旧満州(現・中国東北部)生まれ。1964年、名古屋大学法学部卒。同年、中日新聞社(東京新聞)に入社、四日市支局、社会部記者、バンコク支局長、東京本社文化部長などを経て、1998年、編集委員兼論説委員。2001年から2010年まで桜美林大学教授。現在、同大名誉教授。現在、「古文書一九会」「火曜古文書会」「横浜古文書を読む会」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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