出版社内容情報
日本の現代演劇に多大な影響を与えてきたチェーホフ。初演舞台の失敗から一転して、モスクワ芸術座の至宝となった傑作『かもめ』を詳細な注釈付きで新訳する!
内容説明
日本の現代演劇に多大な影響を与えてきたチェーホフ。初演舞台の失敗から一転して、モスクワ芸術座の至宝となった傑作『かもめ』を詳細な注釈付きで新訳する!
著者等紹介
内田健介[ウチダケンスケ]
博士(文学)、千葉大学非常勤講師、早稲田大学演劇博物館招聘研究員、ドラマトゥルク。専門はロシア演劇、日露演劇交流史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ブルーツ・リー
5
「かもめ」は自由の象徴か。 ボヘミアンがはびこった時代、自由に飛び回る鳥は憧れではあっただろうが、結末近くの会話からは、結局はボヘミアンは鉄砲で撃ち落とされ、十字架を背負ってゴルゴダの丘を登るような人こそが、真の芸術家である。という思想が見て取れた。 自分が好きな事「だけ」をやり続けて「文学だ」などと言うのは、私も嫌う。 十字架がいくら重くても、それでもその十字の重みに耐えて、前進する人間にのみ、芸術家の称号が与えられる。 当時としては前衛芸術だったそうだが、現在から見れば、古き良き時代に感じられる。2022/06/11