内容説明
アプルビイ警部、戦慄す!奇妙な盗難、魔女の暗躍、多重人格の娘。無関係に見えるパズルのピースが集まるとき、密やかに進行する世界支配の陰謀が明かされる…
著者等紹介
イネス,マイケル[イネス,マイケル] [Innes,Michael]
本名ジョン・イネス・マッキントッシュ・スチュワート。1906年、スコットランド、エディンバラ生まれ。オックスフォード大学を卒業後、リーズ大学で講師として英文学を教え、アデレード大学に赴任後は英文学教授として教鞭を執った。36年、渡豪中の船上で書き上げたという「学長の死」で作家デビュー。46年にオーストラリアより帰国し、クイーンズ大学やオックスフォード大学で教授職を歴任する。94年、死去
福森典子[フクモリノリコ]
大阪生まれ。国際基督教大学卒。通算十年の海外生活を経験(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokyo-zodiac
4
「馬ですか!」警視監から直々に馬捜しを頼まれたアプルビイ警部は戸惑いを隠せなかった。盗まれた馬のダフォルディ(黄水仙)は、警視監の姉が出かける時に必ず指名する馬車馬で、馬自体の価値もたかが知れている。その馬が消える前に、隣の厩舎にいた競馬馬が盗み出されていたが、犯人は馬を盗み間違えたらしく、競馬馬を元の場所に戻してからダフォルディをわざわざ盗みなおしている。まったく気乗りのしないまま、馬捜しに乗り出したアプルビイだが、やがて他にも奇妙な事件が起きていることに行き当たる。ひとつは知的障害を持つ若い娘が…2020/07/17
nightowl
3
馬が消え、人が消え、家が消えた。密林である人物の計画することとは何か?オカルト色の強い一冊。世情不安な今だからこそ訳されたのかも。特撮の悪役思想が好きなら後半はかなり愉しめる。また、イネスはアンチミステリの色合いが強いことも再確認。2020/01/11
asobi
2
昔からマイケル・イネスは本当はユーモアミステリ作家なんだって言われていたけど、その片鱗がわかるオフビートな作品。深刻なタイトルを含めしょうがないけど翻訳で損してるよね、きっと。まあ、ダフォデイル事件じゃ売れないかもしれないけど大差ないでしょう。昔、「エイドリアンメッセンジャーのリスト」を「ゲスリン最後の事件」なんて題名でだした会社を思い出す。解説のヒトラー話は秀逸だが、頭のいい馬って、ガリバー旅行記!?2020/03/09
ヨッシー
1
新刊8冊目2020/03/17