内容説明
ボート上で発見された男女の遺体。事件の真相を追及するべく、NY市警察本部長のサッチャー・コルトが捜査にのりだす!金田一耕助探偵譚「貸しボート十三号」の原型とされる作品の完訳!
著者等紹介
アボット,アンソニー[アボット,アンソニー] [Abbot,Anthony]
1893‐1952。本名チャールズ・フルトン・アワスラー。アメリカ、メリーランド州ボルチモア生まれ。敬虔なバプティストの家庭に育つ。法律を学んだのち、リポーターの仕事や、様々な雑誌の編集をしながら執筆活動を始め、ミステリの短編が、“ディテクティブ・ストーリー・マガジン”や“ミステリー・マガジン”に掲載される。1949年、イエス・キリストの伝記『偉大なる生涯~たぐひなき物語~』が200万部以上売れ、ベストセラー作家となる。宗教関係の著作も多数。ミステリでは、シリーズ探偵となるNY市警察本部長サッチャー・コルトを創作した
水野恵[ミズノメグミ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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飛鳥栄司@がんサバイバー
16
金田一耕助が登場する「貸しボート十三号」の原型だったり、1922年に実際に起ったホール・ミルズ事件をモチーフにしていたりと話題性が豊かな作品である。途中かなりダレるのと、容疑者が多い割に捜査陣の動きをクローズアップし過ぎて、提示される証拠が容疑者との絡みに繋がっていかない展開に、少々焦れったを感じる。序盤の勢いと登場位人物が出揃ってから、中盤は容疑者を絞っていくようなストーリー展開にはならないが、燻っていたモヤモヤを晴らすかのような後半は目まぐるしく捜査が展開され、一気に解決に解決に持っていく流れは秀逸。2019/10/31
chiyo
7
★3.5 サッチャー・コルトシリーズの2作目(1作目は未邦訳)で、1922年に実際に起こった事件をモチーフにした作品。語り部となるのは、NY市警察本部長コルトの秘書、アンソニー・アボット。ボート上で発見された牧師と女性の遺体、疑わしいところが多い遺族たち。本書自体が1930年に刊行された作品で、当時の指紋採取を始めとした科学的な捜査方法が興味深い。が、その反面、昼夜を問わない関係者への訊問、令状なしでの家宅捜索の強要等、なかなかに強引で思わず苦笑してしまう。それでも、ラストの融通の効かせっぷりは優しい。2019/12/14
うさ
5
帯に、金田一耕助探偵譚「貸しボート十三号」の原型とされる作品の完訳!って書いてあったから借りてみた。 1930年の作品やからかな~えらく悠長な犯罪捜査(笑)まあそれなりに面白かったけど一番驚いたのはこの本の価格やったわ!(笑)2020/04/10
Rieko Ito
1
原著は1931年。「世紀の」とあるが、連続猟奇殺人とかではなく、いたって地味な事件。登場人物もまあ地味だが、キャラが書き分けられていて読む面白みはある。安楽椅子に座ってパイプをくゆらせながら読む、古き良きミステリの味わい。しかし2800円で買う人いるのだろうか。(私は図書館で)2020/06/10
kanamori
1
☆☆☆2019/08/10