内容説明
殺された画家、盗まれた絵画。フェルメールの絵をめぐり展開するサスペンスとアクション!スコットランドヤード警視監アプルビィが事件を追う!
著者等紹介
イネス,マイケル[イネス,マイケル] [Innes,Michael]
1906‐1994。本名ジョン・イネス・マッキントッシュ・スチュワート。スコットランド、エディンバラ生まれ。オックスフォード大学卒。「学長の死」で作家としてデビュー。1954年刊行の短編集“Appleby Talking”が“クイーンの定員”に選出される。ミステリー以外にも本名で普通小説を書き、“オックスフォード5部作”などの作品がある
福森典子[フクモリノリコ]
大阪生まれ。通算10年の海外生活を経て、国際基督大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
133
ユーモアを忘れず、ミステリの謎解きをしながら、女性には敬意を払い、滑稽な善人と悪人が描かれる。細かいところでたくさん笑わせてもらい、冒険劇にドキドキし、公爵のカッコ良さに惚れた。そして、あくまでもちゃっかりとした画商の無意識なコメディアンぶり。イネスは『学長の死』しか読んでいない。これは13作目のようなので、訳されているものは探して読まなくちゃ。2018/05/14
NAO
60
ガーディアン必読書に選ばれている『学長の死』のシリーズ本。『学長の死』で活躍した若きアプルビイは、なんと警視監になっている。警視監ともあろう人が、警視監であるがゆえの(?)まさかの単独行動。アプルビイのちょっと迂闊すぎるような動きと、夫人のこれまたなかなか貴婦人らしからぬ動きが、何ともほほえましい。絵を盗まれた侯爵は、他の作品にも登場しているらしく、そちらの本も読んでみたくなった。2018/06/06
本木英朗
21
英国の本格ミステリ小説のひとりである、マイケル・イネスの作品のひとつだ。というか今回はまさに警察小説、と呼ぶべきか。殺された画家。盗まれた絵画。フェルメールの絵をめぐり展開するサスペンスとアクション! スコットランドヤードの警視監アプルビイが事件を追う!という話だ。これはもう、読むしかないってば。さすがアプルビイ、そして作者である。俺はぜんぜん分からなかったけれど、それでもいいや。またいつか読もうと思う。2021/08/15
rinakko
10
久しぶしのアプルビイ。心ゆくまで堪能したわ。(めも ストリンドベリ『幽霊ソナタ』よみたい2018/08/08
nightowl
4
謎の死を遂げた画家の内覧会で、アプルビイ夫妻は絵画の盗難事件に遭遇する。不審な人物が数々登場する中で、事件の真相とは如何に?取り戻すことは出来るのか?彫刻家である妻のジュディス・アプルビイも巻き込まれて…/「ストップ・プレス」のまったり感が嘘のよう。非常にテンポよく読める駆け引きだらけのサスペンス。「ハムレット復讐せよ」を先に読んでおけばよかったと大後悔。また他イネス作品の粗筋解説に感謝。尚、本背や裏の原題などフェルメールにとってお馴染みな青を利用していることににやり。2018/04/01