内容説明
ゾンビたちがひっそりと暮らすコリオ村。そこは世間と完全に断絶した「無通信地帯」だった―。人間とゾンビをめぐる、あたたかな愛のあふれる物語。韓国の人気作家キム・ジュンヒョクによる初の長編小説。
著者等紹介
キムジュンヒョク[キムジュンヒョク]
金重赫。1971年に慶尚北道の金泉で生まれる。ウェブデザイナー、雑誌記者などを経て、2000年に中編「ペンギンニュース」で作家デビュー。創作以外にもインたーネット文学放送番組の司会や新聞コラムなど多彩な活動を繰り広げる。東仁文学賞、金裕貞文学賞、若い作家賞、李孝石文学賞などを受賞している
小西直子[コニシナオコ]
日韓通訳・翻訳者。静岡県三島市生まれ。立教大学文学部卒業。韓国語を学ぶため1994年に渡韓し、延世大学韓国語学堂を経て高麗大学教育大学院日本語教育科を修了。その後、韓国外国語大学通訳翻訳大学院韓日科に進学、卒業(通訳翻訳学修士)。現在は韓国で通訳・翻訳業に従事する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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YO)))
27
オフビートなゾンビもので楽しめた。ロッキンオン的な青臭いヴァイヴスがあり、タマにはそういうのも悪くないと思いました。2018/01/25
はなすけ
9
短編集「楽器たちの図書館」が凄く良かったので手にとってみたものの、こ、これは、、、うーん。 非常に地味な主人公ジフンと、対照的にインパクト大のデブデブ130、ストーン・フラワーという60年代のロックバンドを通じて知り合う母親ぐらいの年齢の女性評論家。 先が全くどうなるのか予測ができず、特別盛り上がりもなく読み進んでしまうのであった。 で、そのヘジョンさんの住む村にゾンビが…って、、なんで? 結局読み終わって、「なんでこんな小説を、しかもこんなに長編で書いてしまったのだろう」という感想でした。むむむ…。2019/04/29
沙織
9
現実離れした物語なんだけどキャラクターがみんな悲しみを抱えている。あとがき通りゾンビのホラー小説ではなくどこか切ない。主人公とデブデブ130とイアン姐さんの会話が好き。それにしても姐さん男前!2019/03/11
Mark.jr
2
勝手にタイトルは何かの暗喩かと思っていたので、ホントにゾンビが出て来てちょっとビックリしました。著者曰く、志向するのは純文学にエンターテイメント性をテイストとして加えたユーモアのある作品とのことですが、まさしくそんな作品です。登場人物のキャラクターは漫画などの影響が強いように思えますが、所謂ゾンビものとの着かず離れずの距離感が、この小説のキモでしょう。2019/10/21
くーすけ
2
ゾンビパニックものを想像していたら、違った。主人公も登場人物達もゾンビも、作品全体に、なんて言うんだろう、哀愁?やるせなさ?生きにくさ?悲しみ?がただよっている。最後のデブデブ130と主人公とイアン姐さん。救われない終わり方。3人で幸せになってほしかったなぁ。2018/03/21