内容説明
親友の射殺死体を発見したのは自分の恋人だった!過去に関係を持った男たち、女友達、5人の男女関係が複雑に絡み合う。英国推理作家協会CWA賞最優秀長編賞受賞作品!
著者等紹介
ベネット,マーゴット[ベネット,マーゴット] [Bennett,Margot]
1912年、スコットランド、レンジー生まれ。広告のコピーライターとして務め、1945年「Time to Change Hat」で小説家としてデビュー。「飛ばなかった男」(55)でCWA最優秀長編賞ノミネート。翌年、「過去からの声」(58)でCWA最優秀長編賞を受賞。80年死去
板垣節子[イタガキセツコ]
北海道札幌市生まれ。インターカレッジ札幌にて翻訳を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ペグ
67
1958年CWA最優秀長編賞受賞作品。6〜7名の登場人物は皆、個性的(皆個性的だし、欠点もあって、そこいら辺が謎をよぶ)。会話中心で、中にはウンザリする程自分の考えを押し付けてくる人物もいて辟易する。語り手のわたしも殺されたサラも上昇志向が強いわりには、、、???というわけで、流石、作者がシナリオライターとのことだけあって感情の発露が言葉の隅々から滲み出て映画かドラマを観ているような読書だった。 2019/07/05
星落秋風五丈原
29
ナンシーは久々に会った親友のサラから、過去につき合っていた男たちの誰かから殺害予告の強迫状を受け取っていると聞く。考えられる四人の男たち――幼馴染で犯罪者のピーター、元同僚のローレンス、離婚したばかりの俳優マイク、画家もどきのドナルド――に会ってみてくれとサラから頼まれる。しかしサラはその翌日に射殺され、第一発見者となったのが現在はナンシーの恋人であるドナルドだった。いやー、狭い世界でレンアイしてますね。友達の彼氏しか好きになれない性格なのかサラ。そこに底意があると考えるのは意地悪すぎるのか。2017/12/22
igaiga
27
面白かったです(^^)自分の恋人を守るために殺害現場平気証拠隠滅を図り、警察には嘘をつき、挙句に海外へ高飛びしようとしたり・・・。絶世の美女(?)サラをとりまく4人の男。事件無事解決のあとのラストー。あら~。こういう感じだったのか。でも、そういわれるとあの人の行動に納得です。しかし・・・素直じゃない人って面倒くさいw2018/03/24
アカツキ
10
ナンシーは久々に会った親友サラから、元カレから殺すと脅迫状が届くのだけど誰なのか調べてほしいと頼まれる。候補は破滅したローレンス、元夫マイク、犯罪者のピーター、そしてナンシーの恋人ドナルドの4人。調べ始めた矢先、ドナルドにサラが死んでいた、犯人にされると泣きつかれてしまい…。証拠隠滅して警察に嘘をつくナンシーの暴走ぶりがヤバい。別れてすぐ元カノと寝ようとする男を庇う価値ある?ドナルドのことそんな好きでもないよね?ラストもその人でいいの?と、全編通してナンシーの判断の緩さと男運のなさをしみじみ感じた。2020/12/15
K
9
主人公の女性が、親友から、脅迫状を送り付けてきた相手を突き止めてほしいと頼まれるが、翌日にその親友が殺されてしまう。そして、親友の死体の第1発見者は、自分の恋人だった──いったい誰が彼女を殺したのか?犯人を推理するミステリーでもありますが、嘘を重ねるほどにドツボにハマっていく主人公は、喜劇のよう。その場しのぎの嘘をつき始めると、案外こうなってしまうものなのかもしれません。ラストシーンが予想外の展開で、ちょっともやもや。2018/03/10