内容説明
1971年~98年にわたる人間・農業に関する「質疑応答」の集成。「自己とは何か」、「異常の分散―母の物語」、「安藤昌益の『直耕』について」講演後、他の15篇を収める。
目次
1(「受け身」の精神病理について―一九八六年四月十二日;異常の分散‐母の物語(原題・異常の分散について)―一九八八年十一月十二日
言葉以前の心について(原題・言葉以前の精神について)―一九九二年二月八日)
2(自己とは何か‐キルケゴールに関連して(原題・自己とはなにか‐ゼーレン・キルケゴールの思想を手がかりとして)―一九七一年五月三十日
文芸批評の立場からの人間理解のしかた―一九七三年十一月十七日
フロイトおよびユングの人間把握の問題点について―一九七五年十月十一日 ほか)
3(農村の終焉‐“高度”資本主義の課題―一九八七年十一月八日;日本農業論―一九八九年七月九日;農業からみた現在―一九九一年十一月十日 ほか)
著者等紹介
吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924年11月25日、東京・月島に生まれる。42年、山形・米沢高等工業学校に入学。43年、東京工業大学電気化学科に入学。47年、東工大卒業。技術者として職場を転々とする。51年、東洋インキ製造に入社。青戸工場に勤務。54年、東洋インキ労働組合連合会会長として関わった労働争議が敗北に了る。55年、職を辞する。56年、長井・江崎特許事務所に職を得る。60年、反安保闘争。全学連主流派に加担し「六月行動委員会」を結成。6月3日品川駅構内での坐り込みに参加。15日国会構内の抗議集会で演説、その後建造物侵入で逮捕される。61年、谷川雁、村上一郎と自立誌「試行」を創刊。64年「試行」を単独編集とする。69年、長井・江崎特許事務所を辞職。文筆専業となる。97年、「試行」74号を以って終刊とする。12年3月16日、逝去。享年87(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。