内容説明
第28代アメリカ合衆国大統領トーマス・ウッドロウ・ウィルソンに絶讃された歴史的名作が新訳で登場!謎とスリルとサスペンスが絡み合うミステリ協奏曲。遠い過去の犯罪が呼び起こす新たな犯罪。深夜の殺人に端を発する難事件に挑む、快男児スパルゴの活躍!
著者等紹介
フレッチャー,J.S.[フレッチャー,J.S.] [Fletcher,J.S.]
1863‐1935。ジョゼフ・スミス・フレッチャー。英国、ヨークシャー州ハリファックス生まれ。中学校卒業後、ロンドンに出て新聞社の編集助手となり、1900年に“リーズ・マーキュリー”紙の編集部を辞して専業作家となるまで多数の新聞に関係した。ジャーナリスト時代はA Son of the Soil名義を用い、コラムニストとしても活躍している。文筆家としての仕事は多岐にわたり、ロマン小説、ミステリ、歴史小説、田園喜劇など、幅広い分野で作品を発表
友田葉子[トモダヨウコ]
非常勤講師として英語教育に携わりながら、2001年、『指先にふれた罪』(DHC)で出版翻訳家としてデビュー。津田塾大学英文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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飛鳥栄司@がんサバイバー
18
論創社からは『亡者の金』に続いて2作目。前作とは毛色が違いサスペンスミステリ要素が満載の一作。目立った事件ではないものの、地方新聞の副編集長スパルゴが巻き込まれ、やむなく捜査に引き込まれる。小さな手掛かりが、次々と真実へと導く。意外な事実から事件解決の突破口を見出すのだが、これが物語の流れを壊さずにごく自然とサスペンスをマッチさせている。最後の2ページまで犯人がはっきりせず、探偵役のスパルゴのモヤモヤした気分が読者にもよく伝わってくるのだ。本格黄金期の幕開けと同時期の1919年に刊行された傑作である。2017/04/03
Naoko Takemoto
6
本書の刊行が1919年。ウィルソン元米国大統領が絶賛したらしい。古典的だけに多少のダサさは否めないが、ミステリの基本をじっくり楽しませて貰った。あとがきにあるように、本書はトリックよりプロットを大切にしたとあり、私もトリックよりプロット重視、いわゆる動機づけで唸らせるどんでん返しミステリが好みである。事件解決に導くのがスパルゴという新聞記者で、英国紳士らしい誠実さが好ましい。感想とはズレるが、部長刑事の名がラスベリー。その名が出てくるたびにラズベリージャムが舐めたくなって困った。2017/04/19
shiaruvy
3
【2014.02.25 初版】 論創116番 1919年の作品だって。(''Д'') 第28代米国大統領ウッドロウ・ウィルソンが褒めたんだって。たしか民主党でノーベル君の平和賞もろた人だったかな...(あやふやなので調査のこと) 2017/09/06
nac
2
★★★★2023/03/26
チェス
1
良きミステリ。時代背景も興味深く2023/10/29