内容説明
トランブル城に住む伯父アンリ・ド・シャンクレイ、幼い頃に両親を亡くした娘クレール、美しい家政婦レイモン夫人、若い大男ジャン・アルマンタン。ベルギーの片田舎の古城で次々と起こる謎の死。フランス冒険小説大賞受賞作家によるゴシック・サスペンス恋愛ミステリ!!!
著者等紹介
ステーマン,S.A.[ステーマン,S.A.] [Steeman,S.A.]
1908‐1970。本名スタニスラス=アンドレ・ステーマン。ベルギー、リエージュ生まれ。作家、イラストレーター。1924年、ベルギーの全国紙「La Nation belge」でルポライターとなり、この頃からミステリ小説を書き始める。28年、同僚記者のサンテールと合作で推理小説を5冊書き上げ、フランスの“マスク叢書”から刊行。31年に発表した長編、「六死人」でフランス冒険小説大賞を受賞
鳥取絹子[トットリキヌコ]
翻訳家、ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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やっす
15
良くも悪くもステーマンらしい作品だと思います。クレールとアルマンタンの出会いから即愛が芽生えるという意味不明な展開には唖然とするし(w)、題名にもなっている盗まれた指というファクターがこけおどしに終わっている点、またミステリとしての根幹を成す部分がたった一つのアイデアに依っているところなどは過去に訳された作品とほぼ同じ。残念ながらこれまでの評価を劇的に変えてくれる様な作品ではありませんでした。しかし、作品の出来不出来は別として、この様なマニア向け作家の本を新刊で出してくれる論創社さんに感謝です。2016/12/15
Susumu Kobayashi
7
会社を解雇され生活を脅かされたクレールは、伯父のアンリ・ド・シャンクレイからトランブル城に招かれる。アンリは家政婦のガブリエル・レイモンの世話を受けて暮らしていたが、彼女との間には複雑な感情があるらしい。或る日、クレールが外出から戻ると、伯父は毒キノコを食べて瀕死の状態で、床には家政婦が青酸カリを飲んで死亡していた。しかも、伯父の手からは指が切断されていた。伯父はまもなく死亡し、伯父の全財産はクレールに遺される。翻訳のせいなのかどうかところどころ「あれっ」と思うような箇所があった。解説は力作で有益である。2020/07/25
nightowl
3
お金に困っていたクレールは、城主の伯父から呼ばれるが何やらお城は不穏な雰囲気。案の定、殺人事件が起き…一人は毒殺され亡くなり、もう一人は毒殺の上に指を切り取られていた。指を切り取ったのは誰?毒を入れたのは誰なのか?前半のヒロインが事件に巻き込まれるサスペンスは良かったのに、後半の捜査からありがちで雑な探偵小説になる残念な出来。アイディアが幾ら後続小説に先んじていようと、見せ方が良くなければ評価を与える気にはなれない(ただし装丁デザインは秀逸)。2017/01/10
アヴォカド
3
うーーーーむ。訳文で、「ですぜ」はともかく「でっせ」はちょっとないんじゃないかなあ。。。しかも複数回出てきたなあ。脳内ではもうベルギーの古城ではなくなってしまった。せっかくの”ゴシック・サスペンス恋愛ミステリ!!!"(帯)が。。。2017/01/10
ヨッシー
1
新刊3冊目2017/02/22
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