内容説明
イタリアン・ノワールの巨匠再び!夜間校の教室で女教師が暴行恥辱され瀕死の状態で発見された。警察は生徒による犯行と断定し11名を逮捕するが…。元医師で警官のドゥーカが少年犯罪に挑む!
著者等紹介
シェルバネンコ,ジョルジョ[シェルバネンコ,ジョルジョ] [Scerbanenco,Giorgio]
1911‐1969。ウクライナ、キエフ出身。ロシア人の父とイタリア人の母の間に生まれる。イタリアへ移住し、幼少期をローマで過ごす。父親が革命のさなか、共産党員によって射殺され、16歳の時に母親も病死する。生計を立てるために様々な職を転々とし、雑誌編集者を経て作家としてデビューする。イタリアが舞台の“ドゥーカ・ランベルティー”シリーズ第二作Traditori di tuttiは1968年にフランス推理小説大賞の翻訳作品部門を受賞している
荒瀬ゆみこ[アラセユミコ]
大阪外国語大学イタリア語学科卒業。雑誌記者、書籍編集者を経て翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
28
夜学の熱心な女性教師がレイプされて殺された。居合わせた少年達は口をつぐむ。少年達の意表をついたドゥーカの尋問のやり方は患者の心理を読み解きながら話をする医師で身に着いたもの。元医者で警官に転身したドゥーカシリーズ第三作。普通の警察とは違う倫理観を持っていて今回の事件においては「犯人が捕まるよりはむしろ死んだ方がいい」などと言う。姪を助ける術を持ちながら医師免許はく奪によって医療行為が許されない彼のジレンマ。第一作から見ないと傷だらけの女性との関係がよくわからん。少2016/01/11
Bkmker
3
今作は、最初の少年たちを尋問する場面がいい。ただ声を想像するのが難しかった…静かに言った言葉かと思いきや、怒鳴った、とか書かれると、頭の中で声の再現の調子が狂う。…本職の警官じゃないでしょう?と言った女性とのやりとりシーンも好き。「十五分以上はかけられない」こう思いながらいるランベルティの、なんと言うか、別のところに心はある感も好きだった。にしても、、最初のA教室の中で、犯罪証拠の白丸と数字とを順番に見ていく(説明されてく)場面、つらいな…「酷いことを」p14 ほんとにね…2016/01/31