内容説明
漱石文学における「事実」の思想。漱石文学に半世紀にわたって呪縛されてきた著者が、独自の視点から『三四郎』『明暗』『それから』を読み解く。巻末に書き下ろし「漱石文学の視界」を置いて全体を俯瞰する!
目次
漱石、その現実と文学
「三四郎」の考察
「事実」を視る思想―夏目漱石
「不可能性」の文学
「関係」の問題とレアリテについてのデッサン
漱石文学についての覚え書的感想―UN HAPPY LIFE
漱石と天下茶屋についてなど
漱石・雑記―「明暗」についての覚え書的雑感
「それから」評価の一視角―ドン・キホーテの不幸は彼の空想ではない。サンチョ・パンサである。
事実の論理―漱石「こころ」について
MとW―明治作家の周辺
漱石文学の視界
著者等紹介
有馬弘純[アリマヒロズミ]
1937年、大阪市生まれ。早大文学部中退。1970年、別役実、喜多哲正らと同人誌「季刊評論」創刊。「杉並シネクラブ」運動に参加し、機関誌「眼」の編集などに従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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