内容説明
美食やアメコミを題材にした三つの難事件を収録する第2弾!日本独自編纂の傑作中編集。悪意に満ちた匿名の手紙は死のパーティーへの招待。神秘のベールに覆われた不思議な事件にネロ・ウルフが挑む。
著者等紹介
スタウト,レックス[スタウト,レックス] [Stout,Rex]
1886‐1975。本名レックス・トッドハンター・スタウト。アメリカ、インディアナ州ノーブルズヴィル生まれ。トピーカ高校を卒業後、カンザス州の大学へ進学。1906年から二年間、アメリカ海軍に下士官として所属した。数多くの職に就きながら詩や大衆小説を書き、やがて専業作家となる。58年にはアメリカ探偵作家クラブの会長を務めている。59年にアメリカ探偵作家クラブ巨匠賞、69年に『ファーザー・ハント』で英国推理作家協会シルバー・ダガー賞を受賞
鬼頭玲子[キトウレイコ]
藤女子大学文学部英文学科卒業。インターカレッジ札幌在籍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
39
「ようこそ、死のパーティーへ」セレブ御用達のパーティ・プランナー、べス・ハドルストンが自身を中傷する手紙を書いた犯人調査を依頼。「依頼人を半ば疑っているうちに当人が死んでしまい、好奇心と悔恨から事件にのめり込んでいく探偵」というパターン。本来の謎に加えて「なぜウルフがこんなわけのわからん依頼を受けるのか?」という謎が浮かぶ。「翼の生えた銃」自分達は無茶を頼んでおきながらこちら側が頼んだ事に二言目には「そんな事はとてもできません!」という非協力的な依頼人。彼等にキレそうになりながら推理を進めるウルフに苦笑。2016/08/12
くさてる
10
美食探偵ネロ・ウルフシリーズの中編集。助手のアーチ―の明るくてお調子者のキャラと癖のあるウルフの組み合わせがとても良くて楽しいので、ミステリとしての楽しみプラスが味わえるのがこのシリーズの良いところ。美食のこだわり蘊蓄が楽しいこのシリーズならではの作中に登場する料理のレシピも掲載されていて面白かったです。2015/12/22
造理
6
★★★☆☆ このシリーズは初めてでしたが美食家でプライドの高いウルフと助手なのに口出しも厭わないアーチーとの軽妙なやりとりは非常に楽しめました。特にアーチーの楽観的なキャラは好みです。が、最終話でまさかのピンチに遭遇・・それを救ったロジカルなウルフの推理はお見事。2016/01/17
よだみな
4
こんなにおもしろいのにどうしてすべての本が刊行されないのだろうと嘆くミステリ作家のひとり。これからも購入するので、どんどんだしていただきたい。2015/12/05
りふりヴ
3
今巻はなんだか癪に障る依頼人達にいつも以上に強情なクライマーとコミカルな面はあまり見られないがその分探偵ウルフの推理が楽しめる アーチーとの信頼関係も良い2023/06/20