内容説明
マルクス主義、アナキズム、W・サイードに導かれ近代文学を追究してきた著者が、新しい視座より松田解子・佐多稲子・山代巴・小林多喜二・中野重治の作品群を俎上に載せる!
目次
第1部 プロレタリア文学を再読する(二律背反の構図―プロレタリア文学を再読するために;格差社会日本とプロレタリア文学の現在的意義;「プロレタリア文学史」を再編する―アナキズムとの接合から)
第2部 ジェンダー・階級・民衆(女性であることの桎梏―松田解子『女性苦』に見る;「監獄の窓から見る空は何故青いか」―小林多喜二の獄中書簡;書くことを選ぶ娘たち―佐多稲子『機械のなかの青春』と一九五〇年代;山代巴の文学/運動;戦後文化運動への一視覚―五〇年代文化運動の自主性)
第3部 中野重治と戦後文化運動(戦後文化運動における中野重治―日本民主主義文化連盟のなかで;戦後文化運動と文連地方協議会;戦後文化運動と詩誌「列島」;中野重治と『松川詩集』;占領下の明暗―中野重治の戦後小説『おどる男』『軍楽』を中心に;『中野重治全集』未収録文章『ハイネの文章』について;森鴎外を救抜する―中野重治『鴎外その側面』)
著者等紹介
竹内栄美子[タケウチエミコ]
1960年大分県生まれ。お茶の水女子大学大学院博士課程人間文化研究科単位取得退学。千葉工業大学教授。日本近代文学専攻。博士(人文科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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