内容説明
二人の美女に翻弄される一人の男、マヤ文明の遺跡を舞台に事件は転がり加速してゆく。“ピーター・ダルース”シリーズ最後の未訳長編、遂に完訳!
著者等紹介
水野恵[ミズノメグミ]
1970年北海道生まれ。翻訳家。インターカレッジ札幌にて翻訳を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
20
二人の謎の美女の出現、味方か敵かの判断がちょっとしたきっかけで裏返る油断できない状況が次々繰り出され、合間にユカタン、メキシコシティの観光地紹介が混じる、盛りだくさんの内容は読者を飽きさせない工夫に満ちている。何を狙っているのかを探りながら、どこから来るとも知れない敵をかいくぐり旅を続けるピーターは、まるでヒッチコック映画のヒーローのようだ。いつもより下半身に節操がなくと解説者に書かれてしまっているが、罠として美女に近づいている所もあるため、逆に「解説者の見方が厳しいのでは?」と感じるくらい。2015/11/06
飛鳥栄司@がんサバイバー
17
ついにピーター・ダルースシリーズの最後の未訳長編が登場。読めて嬉しいような、読み終わってしまうのが勿体無いような。物語は前作『巡礼者パズル』の直後からスタート。アイリスがアメリカに帰ってしまったが、ピーターにはメキシコでもうひと波乱が残されていた。タイトルから「パズル」の言葉が消えたからか、今までの本格ミステリとは毛色が違い、サスペンス色が強くなった印象を受けた。最後にどんでん返しが控えていて、ちゃんと謎解きの楽しみを残しておいてくれるのが、クエンティン流。パスルシリーズ未訳の中短編の翻訳も期待したい。2015/06/14
oyai
10
パズルシリーズ最後の未訳長編。パズルシリーズにしては、ミステリというよりは、サスペンスが強いかな。相変わらず女性に脇が甘いダルースに「おいおい」と呼びかけながら読了。最後にどんでん返しもあるが、もう一捻り欲しかったな。最初の被害者が何故井戸に落ちたのか、また流されてしまった訳は何か伏線かと思いながら読み進むも…。2015/07/21
cinos
7
ダルースには女難の相あり。若い女性に関わった関係で事件に巻き込まれて誰も信じられない状況に追い込まれます。1章の終わりでまさかの事件に愕然としました。真相にはちょっとビックリしました。面白くて一気読みでしたよ。2016/07/04
tow
6
表紙買いしたけど、なかなか面白かった一冊。敵にも味方にも騙されまくって二転三転するも、きちっとあるべきところにラストをおとす鮮やかなストーリー。2時間ドラマだよね、いい展開でふふふとなる一冊。いんじゃない、船越さんで(笑)違うか、沢村さんか岩ちゃんでもいいね(笑)2023/02/26