内容説明
人は0歳から傷ついている。自叙伝も兼ねた“いじめ”根絶への提言の書。
目次
第1章 働く母親のための「こども園」でいいのか
第2章 幼児期を過した和歌山・新宮町
第3章 高校一年の夏に精神科医を志す
第4章 アメリカで精神科医としての武者修行
第5章 日本の子どもの精神医療と関東中央病院
第6章 精神病は子どものときから始まる
第7章 子どもは「人類の将来」という視点
著者等紹介
小倉清[オグラキヨシ]
1932年和歌山県新宮市に生まれる。日本精神分析協会会長。1958年慶應義塾大学医学部卒業。1959~1967年米国、エール大学およびメニンガークリニックへ留学。1967~1995年関東中央病院精神科勤務。1996年クリニックおぐら開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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奇跡のバーシ
3
精神科医の小倉先生が、どのような考えを持って患者と接してきたか。内なる赤ちゃんが健全ならば大丈夫という考えは興味深い。世の中が良くなっていくように希望を持ち努力をしていきたい。2015/12/26
cch
0
読んでいて、ちょっとつらくなるような。2019/06/23
Masakazu Shimamura
0
小倉先生の精神科医としての人生を綴った本書。学会やセミナーそして様々な書物の中でお会いする時、いつも彼の強い怒りを肌で感じる。その怒りには、憤りや諦め、嘆き、悲しみといった不純物はなく、まるで地下深くから湧き出る熱い源泉のかけ流しのような怒りである。本書の中にも出てくる『ブリキの太鼓』や芥川龍之介の『河童』のようにこの世に産み落とされること、誕生そのものに対する強い怒りのように思う。彼の言葉や精神科臨床、そして生き様を見聞きする時、誕生の際のギャーという泣き声、そのものが心の奥から木霊するかのようである。2018/02/10