内容説明
著者の出版人人生は取次でのバイトから始まった。その後、図書館資料整備センター、学校図書サービス、アリス館牧新社、平凡社出版販売へと本へのこだわりは続き…郡山商店街に郷土史中心の古書ふみくらが誕生する!古い絵葉書のなかに福島の近代史が見える。
目次
前口上
地震時の状況
店の被害
自宅と被災者
余震、停電、断水
郊外ショッピングセンターとガソリン不足
政治家、電力会社、原発
原発城下町の悲劇
地方と郊外の実態
古書ふみくらの前史〔ほか〕
著者等紹介
佐藤周一[サトウシュウイチ]
1948年、福島県の長沼町(現須賀川市)に生まれる。図書館資料整備センター、学校図書サービス(現TRC)、アリス館、平凡社出版販売など出版・本に関する仕事に従事する。1983年に郡山市に「古書ふみくら」を開店、現在にいたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ybhkr
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古本屋インジャパンツアーに掲載されていたお店だったので読んでみた。タイトルに反して、震災よりも、図書館、BOOK・OFF、絵はがきについての話などが印象深い。図書館の本をよくリサイクルでいただいているが、昔は古書店での書いとりもしていたのですね。公共図書館が引き取った本を無料であげる制度は古書店で買い取り拒否されたり買い叩かれたりしていやな思いをしたからこその策。自分の好きな本は捨てたくはないのでもらってくれてだれかにリユースしてくれるだけでありがたいのだ。絵はがきの話がおもしろかった。2016/02/17
poefan
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著者の本に関わるさまざまな経歴は貴重なもの。聞き手の小田さんは今回もうまく掘り出した。随所に別の視点からの意見が光っていた。2013/02/16
勉誠出版営業部
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佐藤周一さんの『震災に負けない古書ふみくら』を読了。震災後の東北の出版界事情を交えつつ、TRCだったり、図書館のことが書かれているのが興味深かった。2012/09/25
笛吹岬
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郊外消費社会論をもとにした地方史研究の地盤沈下に関する記述は、それだけではないと思うが、興味深かった。また、自衛隊に関する文書を売りに出すと、「しかるべき筋」から入手元を問いただされると言う。そのため販売に出しにくくなっているという。これは重大な証言だ。確かに役所の管理不足から“流出”したものに違いないが、そのため貴重な資料が行き場を無くしてしまい兼ねない。2012/08/11