内容説明
独学者・日置昌一の『話の大事典』に端を発し、出版経営、近代文学、翻訳小説、民俗学、英国心霊研究協会、大本教、柳田国男の郷土会から社会学へと連鎖する、戦前の“知”を横断する!連鎖する22の物語。
目次
日置昌一の『話の大事典』と萬里閣
下層社会、木賃宿、近代文学
野依秀市と実業之世界社
宮武外骨と『東京電燈株式会社開業五十年史』
安成二郎と『女の世界』
金尾文淵堂について
霞亭文庫と玄文社
家庭小説家と出版者
菊池幽芳と『家なき児』
田口掬汀と中央美術社〔ほか〕
著者等紹介
小田光雄[オダミツオ]
1951年静岡県生まれ。早稲田大学卒業。出版業に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rbyawa
1
j077、シリーズの中で圧倒的に面白かったのだけれども、どうも著者さんの経験値そのものが上がってるような気もするので、今後に期待したい。「世界の実業社」はさすがにあの…名前からしてパクり扱いされても仕方ない部分はあるので真面目に『女の世界』などの新しい試みをしていたなら別の社名だったらなぁと残念。玄文社は『人間』などを出していて気になっていたものの、へー、第一書房の人もそこの関係者だったのか、片山広子嬢とか松岡譲氏とか出てくるのが他では見れそうになったので良かったな。しかし小さい出版社研究は大変そうだね。2019/07/14