内容説明
「出版者としての国木田独歩」「同じく出版者としての中里介山」「森脇文庫という出版社」「川端康成の『雪国』へ」など、26の物語に託して、日本近代出版史の隠された世界に迫る。
目次
出版者としての国木田独歩
同じく出版者としての中里介山
ようやく入手した『獄窓の花婿』
村越三千男編著並描画『大植物図鑑』について
改造社と石坂洋次郎『若い人』
石塚友二と沙羅書店
『横光利一全集』と『上海』
甲鳥書林と養徳社
尾崎士郎と竹村書房
水野成夫と酣燈社
坪田譲治と馬込文士村
廣田萬壽夫の詩集『異端児』をめぐって
『星の王子さま』と『ボルの王子さま』
知られざる金星堂
原田三夫の『思い出の七十年』
中塚栄次郎と国民図書株式会社
藤原審爾と『秋津温泉』
森脇文庫という出版社
青蛙房と「シリーズ大正っ子」
北川三郎とウェルズの『世界文化史体系』
渡辺太郎と古典社
古本屋と北朝鮮への帰還
川端康成の『雪国』
近代出版史における同文館
取次北隆館の歴史
破綻した取次至誠堂
著者等紹介
小田光雄[オダミツオ]
1951年静岡県生まれ。早稲田大学卒業。出版社の経営に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kokada_jnet
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『日本古書通信』に連載。各回、1冊の古本から次々とつむぎだされる、明治から昭和前期にかけての、出版界の様々な秘話。2009/10/29
rbyawa
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i118、ブログで読んでいる時は小さな出版社をメインで研究しているのかと思ったものの、まあそうでもないのかな、この巻では講談社の話とか出てくるし。どうも微妙に残りにくい出版事情全般という認識でいいのかな、関係者やパトロンを見ていくと語られていることもあるし、全員でもごもご言ってることも結構あるよなぁ…。講談社はあれ、残されてるのが立身出世伝なので微妙に関係者に触れられてないとか(資料性には乏しい)。春秋社なども誰に遠慮してるのか細かい事情が語られてなさそうだからなぁ…。資料のなさも存分に読めます、はははw2019/01/10