内容説明
フレーム・アップされた「大逆事件」の真相に多くの資料で迫り、関係者の小泉三申、石川三四郎、平沼騏一郎にふれ、同時代人の石川啄木、森鴎外、夏目漱石と「事件」との関連にも言及する労作。
目次
1 大逆事件とは―講演会などから(明治史の中の大逆事件―自由民権運動と天皇制のはざまで;大逆事件の時代背景;幸徳秋水と大逆事件―「陳弁書」を中心に;菅野須賀子と日露戦争―小説「絶交」から;菅野須賀子と文人弁護士平出修)
2 大逆事件と啄木、鴎外、漱石(石川啄木;森鴎外;夏目漱石)
3 大逆事件と同時代人たち(小泉三申(策太郎)の本領、そして決断―反論的、実証的に
近代の肖像―大石誠之助
獄中の禄亭(大石誠之助)
内山愚童の「判決書」にみる「愚童事件」
平沼騏一郎の大逆事件観
石川三四郎と大逆事件)
著者等紹介
中村文雄[ナカムラフミオ]
1931年南伊豆生まれ、56年国学院大学文学部史学科卒業、東北大学研究生を経て同大学文部教官、国土地理協会企画室長、川崎市立高校教諭、この間新日本文学学校研究科卒、神奈川県高校教科研究会歴史分科会長、全歴研常任理事など経験。現在、日本文芸家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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