内容説明
短編ミステリの名手スレッサー。初邦訳の怪盗ルビイものを含む21編。
著者等紹介
スレッサー,ヘンリー[スレッサー,ヘンリー][Slesar,Henry]
1927年ニューヨーク、ブルックリン生まれ。高校卒業後、広告業界に入り、コピーライター等で活躍。55年の作家デビュー以後、「アルフレッド・ヒッチコックス・ミステリ・マガジン」を中心に多くの短編ミステリを発表した。また、長編第一作の『グレイ。フラノの屍衣』(59)でMWA最優秀処女長編賞を受賞。2002年没
森沢くみ子[モリサワクミコ]
関西外国語短期大学米英語学科卒。編集者。翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
22
懐かしの「ヒッチコック劇場」に出てもおかしくないブラックな短編ばかりだと思っていたら脚本を手がけていた方なんですね。ドジっ子主婦のドタバタに笑っていたのが最後は笑えない「ある一日」と自分の美貌を鼻にかけていた馬鹿女の末路にニヤリとしつつも彼女は絶対、幸せになれなさそうで切なくなる「身代わり」がお気に入り。しかし、ブラックな話になれると恋人には一途だけど悪巧みはピカイチなルヴィ・シリーズは従兄弟の方が偽善者でこっちの方が性質が悪いと思ってしまいます。2015/03/31
アカツキ
10
ブラックジョークみたいな短編集21作品(うち快盗ルビイ・マーチンスン・シリーズ4作品)収録。今となってはどこかで見たことがあるような…となるけれど、軽い読み心地でサクサク読めて楽しい。特に好きなものを挙げると、人気クイズ番組「私の秘密」、恐喝者を殺そうとするたくらみに誘われた男「目撃者の選択」、盗癖のある主婦が宝石盗難計画に巻き込まれる「ルースの悩み」。ルビイ・シリーズはドタバタコメディ。イライラするだけで私の好みに合わなかった。2022/06/24
Abercrombie
7
それほどダークでもファンタジーでもないけど、そこそこシニカルでブラックな短編集。因果応報話やほんわか作品もあるにはあるけど、なんの落度もない登場人物が理不尽な目にあったり、さんざ引っ張った挙句のオチがそれか!と思う話の印象が強い。『怪盗ルビィ・マーチンスン』モノは4篇収録。2019/01/18
つるら@turulaJB
7
読了 森沢くみ子訳 論創社 2007.5 ■スレッサーは初めて。ファンタジーではなくミステリ系作品集。4編収められたルビイもので既存の短編集と併せて全て出版されたことになるらしい。■ルビイものも面白かったが表題作や『ある一日』、『ルースの悩み』などもよかった。全体に読みやすく、オチが効いていて楽しく読めた。2018/09/24
shiaruvy
5
【2007.05.20 初版】 ルビィ・マーチンスンもの掲載だけで大感涙本!2017/09/05