内容説明
「ホームズに心酔した以上に、私はルパンを崇拝し羨望した」エラリー・クイーンも絶賛し、我が国においても戦前より親しまれてきた言わずと知れた怪盗アルセーヌ・ルパン。彼の活躍する戯曲三本を世界で初めて一冊にまとめる。改訂版との校異を収録した、本邦初完訳となる「戯曲アルセーヌ・ルパン」、いままで一度も公演されていない戯曲の新訳「アルセーヌ・ルパンの帰還」、一九九八年に初めて発掘、刊行された幻の戯曲の初邦訳「アルセーヌ・ルパンの冒険」。「シナリオ・コレクション」第一弾としてここに刊行。
著者等紹介
ルブラン,モーリス[ルブラン,モーリス][Leblanc,Maurice]
1864~1941。ノルマンディー地方ルーアン生まれ。高等中学を卒業後、就職するも長続きせずパリに出る。純文学小説を数冊上梓、1905年に自転車クラブで知り合った友人から依頼され雑誌に「アルセーヌ・ルパンの逮捕」を発表した。ルパン・シリーズはたちまち話題となり、その後、長短編を次々に発表、世界中で人気を博す
小高美保[オダカミホ]
明治学院大学文学部仏文科卒業。アテネフランセ卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ホームズ
19
『戯曲アルセーヌ・ルパン』は喜劇のような雰囲気もあって楽しんで読めた(笑)舞台でも見てみたくなるような話で良かった(笑)他の2編もルパンのシリーズって感じで楽しんで読める(笑)解説がかなり長めな感じだけど興味深い内容で貴重なんだろうな~って(笑)2013/01/22
α0350α
3
メインの「戯曲アルセーヌ・ルパン」は何か読んだことがある話でした。同じような内容の小説がありますよね。ルパンもお馴染みの名前で登場していたので驚きは少なかったですが、戯曲形式なのは新鮮でした。リュパン派ですが。2013/02/19
ホームズ
2
戯曲アルセーヌ・ルパンはルパンシリーズの雰囲気がいい感じでした2008/06/18
Genei-John
1
70頁以上にも及ぶ住田忠久氏の解説が圧巻。ホームズに較べてルパン研究が日本で盛んでないのは研究者の怠慢なのではなく、日本の出版界が興味を示さず、儲け第一主義の出版界に受け入れられていなかったせいだと熱い激白。2014/12/11
ローリングころころ
1
「ソニアの求む直接会話を、してくれない彼女は冷酷だ」と私は思っていた。ルブランは戯曲製作の際にアルプスへ行き、氷(ロック)のような冷酷さはその人と社会との摩擦から生まれたものだと位置づけ、南極から帰国するが、恋愛における彼女の冷酷さに関してはまだ答が出ていない。彼女はホントに冷酷なのだろうか?2011/04/29