論創海外ミステリ
歌う砂―グラント警部最後の事件

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784846005146
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

「しゃべる獣たち/立ち止まる水の流れ/歩く石ころども/歌う砂/…/そいつらが立ちふさがる/パラダイスへの道に」―事故死と断定された青年の書き残した詩。偶然それを目にしたグラント警部は、静養中にもかかわらず、ひとり捜査を始める。次第に浮かび上がってくる大いなる陰謀。最後に取ったグラント警部の選択とは…。英国ミステリ界の至宝、ジョセフィン・テイの遺作、遂に登場。

著者等紹介

テイ,ジョセフィン[テイ,ジョセフィン][Tey,Josephine]
1896~1952。スコットランドのインヴァネスに生まれる。本名エリザベス・マッキントッシュ。芸術家を志しロイヤルアカデミーで学ぶもバーミンガムの体育大学に進み、体育教師を経たのち、詩作、短編などの創作をはじめる。メシュエン社主催の長編ミステリ小説コンテストにゴードン・ダヴィオット名義で応募したThe Man in the Queue(1929)でデビュー、アラン・グラント警部シリーズが誕生した。ジョセフィン・テイ名義の作品が始めて登場するのは、それから七年後の『ロウソクのために一シリングを』(36)で、ヒッチコックによって映画化された(『第三逃亡者』)

塩野佐和子[シオノサワコ]
カナダ・カルガリー大学院コミュニケーション修士課程卒。海外でのビジネス活動、演劇活動を経て、日本で吹替番組の演出・翻訳家となり、文筆も営む
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

8
『裁かれる花園』に見られた華やかさとは対照的な印象を抱かせるティの遺作。2006/11/26

紗窓ともえ

4
再び病気療養中のグラント警部。 寝台列車の中で遭遇した事件から、再び捜査に飛び込んで行きます。 これがグラント警部最後の事件になったのが残念…(>_<)2017/10/19

J・P・フリーマン

3
神経症を患ってしまったグラント。静養のためにスコットランドに向かうが、行きの列車の中で男性の死体を目撃する。現場近くに落ちていた新聞を拾うとそこには謎の詩が。休暇中も詩のことがチラチラと思い浮かぶ。結局、グラントは個人で事件を追うことに。最後の独白からもわかるように、グラントは根っからの警察官ですね。2016/03/31

法水

2
グラント警部の魅力は、聡明さと物腰の柔らかさ、人の痛みがわかるところだと思う。そしてそれはジョセフィン・テイ作品そのものでもある。極度の神経症にかかってしまったグラント警部がスコットランドの大自然を旅しながらだんだんと癒され、偶然遭遇した殺人事件をも解明しつつ、少しずつ自分を取り戻していく。その姿に読んでいるこちらも嬉しくなった。そして引退ではなく復帰を選んでくれたにもかかわらず、これが最後の事件になってしまったことが本当に悔やまれる。もっともっと読みたかった。2017/11/26

shiaruvy

2
【2005.06.15 初版】 論創19 グラント警部最後だって...,三冊くらいしかグラントもの読んでないのに!2017/09/08

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