内容説明
「本格派」とは何か!謎と不思議を科学する!爛熟の時代を駆け抜けた先覚者の多面多彩な軌跡を集大成する第2巻。
著者等紹介
平林初之輔[ヒラバヤシハツノスケ]
1892(明25)年、京都府生まれ。1917(大6)年早大英文科を卒業後、アテネ・フランセでフランス語を修める。23(大12)年、早大仏文科講師となる。26(昭1)年、博文館に入社、『太陽』の編集主幹となった。『太陽』廃刊後は、再び文筆に力を入れた。探偵小説に関心を抱いており、政治と文学に関する評論と並行して、『新青年』に評論、翻訳、創作を発表した。31(昭6)年、早大留学生として、映画研究と国際文芸家協会大会出席のためにフランスへ渡ったが、出血性膵臓炎のためにパリで急死した
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感想・レビュー
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来古
1
【創作】「アパートの殺人」「夏の夜の冒険」「二人の盲人」「鉄の規律」「謎の女(未完)」「悪魔の聖壇」「呉田博士と与一」【翻訳】「鍵[原作:リズリー・ウッド]」「ジャックリイン[原作:アンリ・ヂユヴエルノア]」【評論・随筆】未完作品は井上靖が別名義で完結させており、他社より刊行されているのでそちらにも期待しよう。2024/01/01
ありさと
0
この巻では翻訳の「ジャックリイン」が一押し。憂鬱で不穏な雰囲気が素敵。少年ものの「呉田博士と与一」などもなかなか狂っていて良い。評論や随筆読んですっかりルヴェルと不木を読みたくなってしまった。2016/03/26
Miyu Sakurai
0
アパートの殺人のみ読了。ミスリードもなくトリックもなく、ただあっさり犯人が自白してしまって物足りなかった。2015/05/05
おとや
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氏の手になる「アパートの殺人」「夏の夜の冒険」「二人の盲人」「鉄の規律」「謎の女」「悪魔の聖壇」「呉田博士と与一」の他に翻訳もの2編、評論・随筆を23編収録。巻頭の「アパートの殺人」は、容疑者の証言内容を並べるという形式がなかなか面白い。「夏の夜の冒険」「二人の盲人」はどちらも後味が悪いが、「二人の盲人」の主人公の疑惑が正当なものだったか不当なものだったか最後まで分からない構成が良い。「鉄の規律」はどこか海野十三を思わせるものがある。「悪魔の聖壇」も落ちは読めるがよい。また、もともと評論家ということもあり2013/07/31