内容説明
ハリウッドの天才か、悪趣味オタクか?『ビートルジュース』『バットマン』『シザーハンズ』『エド・ウッド』ディズニーワールドの異端児ティム・バートンが語る。
目次
子供の頃、僕はゴジラの役者になりたかった
ディズニーと僕は相性が悪かった―『ヴィンセント』
ゴシック、フランケンシュタイン、ポオ―『ヘンゼルとグレーテル』『フランケンウィニー』『アラジンと魔法のランプ』
言葉にならないものすべてが美しい、それが映画の魔術だ―『ピーウィーの大冒険』
墓地は平和で静かで、それでいて刺激的なんだ―『ビートルジュース』
分裂した神秘の人、バットマン―『バットマン』
ジョニーには美しく危険な存在になってほしい―『シザーハンズ』
悪人かどうか見定める羅針盤がない―『バットマンリターンズ』
幼い頃の感情に立ち返ることが、僕のやりたいことだ―『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』
エドの服装倒錯は彼の人生の一部にすぎない―『キャビン・ボーイ』『エド・ウッド』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fritzng4
2
『ヴィンセント』から『エド・ウッド』までの自作をバートンが語る。バーバンクに生まれたオタクの立身出世編としても読み応えがある。如何に彼がヴィンセント・プライスに憧れ、その影響が『エド・ウッド』に影を落としたか。30そこそこで超大作映画『バットマン』を作ってからの90年代のキャリアは本当に輝かしいが、何故あの時代にバートンが求められたのか、また改めて考えてみたくなる。ダニー・エルフマンやヘンリー・セリック、ジョニー・デップやマイケル・キートン、独自世界を形にするための異端者たちに出会えることもまた才能だ。2023/02/22
たこ
2
ティム・バートンと言えば売れる作品を作れる頭脳明晰で世渡り上手な人だと勝手な偏見を持ってたが、実際は内向的な性格で作品も極めて個人的な嗜好が強く反映されたものを制作していたことに驚かされた。監督独自に持つモノの表現に対する解釈の仕方(暴力表現や作品自体が持つ明るさ・暗さ等)も面白い。とにかく意外なほど自分の創作欲求に素直な人だと思った。2017/05/06