感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
齋藤優稀
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小津は脚本の時点で全てを完成させていた。どのような場面をどこにカメラを置いて撮影するかまで。脚本は会話をつなぐ形で作った。小津にとって最も大切だったのは登場人物の性格の表現だった。彼らを使ってプロットを進めることをしないし、彼らの性格を編集などで意図的に説明することもしなかった。彼は象徴やフラッシュバックを決して使わなかった。感情は過ぎ去っていった時間に付随していた。 ※彼は客と主人の関係性から相手と会話をするときに人間が注目する、顔に重点をおき、体の一部だけを映すことを避けた。2022/11/07