出版社内容情報
東京藝術大学大学院アニメーション専攻の授業が書籍に!
メタモルフォーゼ、カリカチュア、アニマシー……アヌシー映画祭で二度のグランプリに輝く著者が、アニメーション表現の本質に迫るまったく新しいガイドブック。
本書は、日本を代表するインディペンデントアニメーション作家である山村浩二が、教授を務める東京藝術大学大学院アニメーション専攻で20年近く行なっている講義「アニメーション構想設計論」を元にしている。構想と設計という創作者ならではの視点を通して、メタモルフォーゼ、カリカチュア、アニマシーなどアニメーションを形作る10の特質をひも解き、世界各国の作品を紹介していく。
多彩な作品を発表してきた著者がアニメーションの本質に迫る本書は、アニメーションの表現論としても、インディペンデントアニメーションのガイドブックとしても読める内容になっている。ノーマン・マクラレンやユーリー・ノルシュテイン、ヤン・シュヴァンクマイエルといった巨匠から、セバスチャン・ローデンバックやアダム・エリオットといった近年活躍が目覚ましい作家まで、山村独自の視点から作品を読み解き、アニメーション表現の可能性をすくい上げていく。終章では、他の章で論じたアニメーションの特質がどう自作と関わっているか、山村自身が解説している。
東京藝術大学大学院のアニメーション専攻の授業を元にしているだけでなく、絵画や音楽、ダンスといった他の表現とアニメーションとの関連も論じられ、創作者にとっては作品制作について思考を深められる内容となっている。また、山村独自の10の切り口から論じられることで、アニメーションファンにとっては作品との出会いや出会い直しを生むきっかけとなるはずだ。なお、本書の装画ならびに挿絵は山村が描き下ろしている。
2025年12月5日から18日まで東京・テアトル新宿にて開催される特集上映『山村浩二大全 アはアニメーションのア』にて本書の先行販売を予定している。
http://www.yamamura-animation.jp/AisforAnimation.html
「講義では、アニメーションの本質的な特徴として「メタモルフォーゼ」や「コレオグラフィー」などのトピックをあげ、アニメーション以外の様々な芸術からの視点も加え、アニメーション創作に役立つ歴史や論理を紹介してきました。講義の骨格を少しずつ精査し、自分自身の創作活動を通して得た新たな経験や知識によって、紹介する作品や構成は変化していきました。
絵画やダンス表現などの歴史を絡め、創作や表現全般に対する考えや思いを伝えると共に、具体的なアニメーション作品に言及し、作品成立の背景やその意義を探り、創作行為によって生まれるアニメーションの本質と魅力
【目次】
内容説明
メタモルフォーゼ、カリカチュア、アニマシー…アヌシー映画祭で二度のグランプリに輝く著者が、アニメーション表現の本質に迫るまったく新しいガイドブック。東京藝術大学大学院アニメーション専攻の授業が書籍に!
目次
序章 アニメーションとは何か
第1章 メタモルフォーゼ
第2章 パースペクティブ
第3章 リピート
第4章 コレオグラフィー
第5章 カリカチュア
第6章 インディビジュアル
第7章 メタファー
第8章 シンボル
第9章 アニマシー
第10章 ナラティブ
終章 自作について
著者等紹介
山村浩二[ヤマムラコウジ]
アニメーション作家、絵本作家。1964年、愛知県生まれ。1987年、東京造形大学卒業後、『カロとピヨブプト』や『パクシ』など子ども向けアニメーション作品を制作。2002年に監督した『頭山』が第75回アカデミー賞にノミネートされたほか、アヌシーやザグレブといった国際アニメーション映画祭でグランプリを獲得する。その後も多彩な作品を発表し、世界4大アニメーション映画祭全てでグランプリを受賞した唯一のアニメーション作家となる。2021年に初の長編作品『幾多の北』、2023年に初のVR作品『耳に棲むもの』を監督。2008年の東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻設立時より同専攻の教授を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



