新たな距離―言語表現を酷使する(ための)レイアウト

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新たな距離―言語表現を酷使する(ための)レイアウト

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  • サイズ A5判/ページ数 612p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784845923267
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

出版社内容情報

私を書き留め、私を並べる。世界が組み換わる。

次世代の俊英・山本浩貴(いぬのせなか座)の待望の初単著、三部作で刊行開始。



小説、批評、詩歌、デザイン、美術、写真、映画、上演……多種多様なジャンルを行き来しながら

言語表現の技術や意義を再定義し、「新しい制作」の、さらには「この私の生」の可能性を拓く、鮮烈な思考と実践と実験の書。



本書『新たな距離──言語表現を酷使する(ための)レイアウト』は、三部作のうちの第一作目として編まれ、以後近々に続刊予定。

初単著が三部作という前代未聞のデビューに刮目せよ。



本書では、山本の主宰する制作集団・出版版元「いぬのせなか座」の思想的背景を明らかにすると同時に、立ち上げから現在まで培われてきた言語表現ならびにデザイン/レイアウトをめぐる議論を集約する。



生きることと表現を密接に関わらせることに重きを置くそのスタンスはどこから来たのか、昨今の言語表現を取り巻く状況(への抵抗)を含め整理する保坂和志論(Ⅰ章)にはじまり、山本の代表作にしていぬのせなか座立ち上げにあたっての長大なステイトメントでもある大江健三郎論(Ⅱ章)で、言語表現は「私を私の外で破砕的に書き直し掛け合わせていく場/技法」として設定される。そのさい重点的に問われることとなる「私が私であること」の避け難さや素材化は、詩歌や日記をめぐる各論(Ⅲ章)へと進むことで、事物や死をはじめとする切断性の形成と関わり「制作のデモクラシー」なるスタンスを築いていく。



さらに、荒川修作や宮川淳、マルセル・デュシャンや瀧口修造ら現代美術における議論を通じ(Ⅳ章)、広く芸術全般における言語表現の意義や転用可能性が模索される。言語表現は、私の外に私を発見させられる〈喩〉なる効果を操作して、孤絶した私の遍在から成る共同体を設計する技術の束となる。文章が書かれ並べられる「紙面」もまた、いぬのせなか座のデザインをめぐる具体的実践・対話(Ⅴ章)を経ることで、異種や事物を巻き込み複数でもって表現(不)可能性を試行錯誤していく実験の場として設定されるだろう。



その上で、全編を通じて形成された「私」と「私」を隔てつなげる距離をめぐる問いは、制作がもたらす特異な経験の質──山本が〈アトリエ〉と呼ぶそれ──からあらためて焦点を当てられ直し(Ⅵ章)、「死からの視線」や「擬場」といった概念を呼び込みつつ、インスタレーションや演劇、映画といったジャンルへと押し広げられていく。いぬのせなか座立ち上げ時に大江健三郎論を通じてなされた議論の最新形が示されると同時に、問いは自由意志や差別、法や演技といった主題に関わるものとして続刊『死と群生』へと引き継がれる。

内容説明

小説、批評、詩歌、デザイン、美術、写真、映画、上演…多種多様なジャンルを行き来しながら言語表現の技術や意義を再定義し、「新しい制作」の、さらには「この私の生」の可能性を拓く、鮮烈な思考と実践と実験の書。次世代の俊英・山本浩貴(いぬのせなか座)の待望の初単著、堂々刊行。私を書き留め、私を並べる。世界が組み換わる。

目次

1 イントロダクション 生にとって言語表現とはなにか―保坂和志と表層の手前側のリテラリズム
2 私の所有、宇宙の配置 新たな距離―大江健三郎における制作と思考
3 物と空
4 喩と遍在 制作的空間と言語―「あそこに私がいる」で編まれた共同体の設計にむけて
5 紙面という舞台
6 掛け合わされた孤絶の距離

著者等紹介

山本浩貴[ヤマモトヒロキ]
1992年生、愛媛県出身。小説家/デザイナー/批評家/編集者/いぬのせなか座主宰…。小説や詩や上演作品の制作、書物・印刷物のデザインや企画・編集、芸術全般の批評などを通じて、表現と“アトリエ”の関係、あるいは“私の死後”に向けた教育の可能性について共同かつ日常的に考えるための方法や必然性を検討・実践している。十代より小説を制作・発表。2015年に小説や詩の実作者からなる制作集団・出版版元「いぬのせなか座」を結成し、批評やデザイン、上演作品の制作も開始。いぬのせなか座は各種媒体への寄稿・インタビュー掲載、ワークショップの実施、企画・編集・デザイン・流通を一貫して行なう出版事業の運営など多方面で活動。二〇一一年から二〇一五年まで文芸誌「早稲田文学」学生編集委員のち二〇二二年まで同誌編集者。総合カルチャー誌『クイック・ジャパン』一五九号から一六七号までアートディレクター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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mori-ful

0
面白かった。感想を書いた。 https://jisuinigate.hatenablog.com/entry/2024/04/26/0230322024/04/26

たぬき

0
文学史化がし辛い状態のなか、ふみこんでスタンスを取っているので見通しが良くなる本。 分冊の形で刊行前から出ていた冊子から読んでいたが、 書籍の形で、相互に響き合う構成でまとまっているため、 マニフェストとして、オブジェクトとして、インパクトのある本となっている。 2024/04/14

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