内容説明
崇高な(sublime)ものから閾的な(subliminal)ものへ、そして境界的な(liminal)ものへ。現代思想、美術、文学、批評理論…「崇高」という美学の一大テーマを日常に開き、現代美学のエッセンスをつかむための思索と対話。池田剛介、岡本源太、塩津青夏、佐藤雄一、松浦寿輝との5つの対談、崇高をめぐる50冊のブックガイドを所収。
目次
序論 崇高のリミナリティ(崇高―美学とその境界;自然における崇高;言葉における崇高 ほか)
崇高をめぐる5つの対話(対談1 池田剛介×星野太 それでもなお、レトリックを;対談2 岡本源太×星野太 ロゴスとアイステーシス―美と崇高の系譜学;対談3 塩津青夏×星野太 美学的崇高vs.修辞学的崇高?―崇高における像と言語 ほか)
崇高をめぐる50のブックガイド(古典;美術;研究書 ほか)
著者等紹介
星野太[ホシノフトシ]
1983年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科准教授。専攻は美学、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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my
1
序章の崇高論のわかりやすさエグい もうちょっと「美」に対抗する「崇高」概念が身近になってほしいよね2023/05/08
kentaro mori
1
「美学」「崇高」入門の決定版。2023/02/28
tetsv8
0
いやー,難しかった。残ってるのは絵画の作り方と見せ方。山を描くためには平原から山を見る必要があり、平原を描くためには山に登る必要があると。何かを作る時,えてしてそれから離れる必要,必然性が伴うかもしれない。見せ方としては,適切な距離を提示するのも,作者の仕事。すごいと思わせる距離,感じてもらえる距離,見方を提示すること。仕事にも活かしたい視点だと思った。2023/04/08