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内容説明
日本を見れば、世界がわかる。世界のアニメーションを知り尽くした気鋭の論客・土居伸彰が放つ、現代アニメーションの見方をアップデートする、まったく新しい入門書!
目次
はじめに 二〇一六年、日本。
第1部 「伝統」VS「部外者」―環境の変化(長編アニメーションの場合;短編アニメーションの場合)
インターミッション 二一世紀のモード―「私」から「私たち」へ
第2部 空洞と空白のイメージ―表現の変化(デジタル時代の孤独な「私たち」;空洞化するイメージとファジーな「私(たち)」
YOU ARE EVERYTHING)
おわりに 再び二〇一六年、日本。そして二〇一七年。
著者等紹介
土居伸彰[ドイノブアキ]
1981年東京生まれ。株式会社ニューディアー代表、2015年にニューディアーを立ち上げ、『父を探して』など海外作品の配給を本格的にスタート。国際アニメーション映画祭での日本アニメーション特集キュレーターや審査員としての経験も多い。2016年12月に初の単著となる『個人的なハーモニー ノルシュテインと現代アニメーション論』(フィルムアート社)を上梓。同書で「日本アニメーション学会賞2017」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
15
アニメーションの伝統が21世紀以降大幅に変容している。そのことを、自主制作、DVD、動画サイトといったメディウムとの係わりや、実写の映画監督などアニメ本流ではない「部外者」の影響などから確認し、大規模なヒット作品から個人規模のインディーズ作品までを含めた現代のアニメーションの条件を明確に記述せんとする意欲作。個別の特異性から集団の匿名性へ、「私」から「私たち」へと重心が移動したということは、アニメーションに限らない文化的状況全般に当てはまる話だろう。アニメーション・ドキュメンタリーに興味を持った。2017/12/09
ぷほは
3
00年代後半頃から後輩が『頭山』という作品がすごいと言い始め、アートアニメーションに興味を持ち、チェコやロシアなどの作品から黒坂圭太やピーター・ミラードにも上映会その他イベントで触れてきた。それらの経験を圧倒的に上回る事例の数々を知れるのは嬉しいし、大筋で言いたいことはそんなに間違っていないとも思う。しかし文章が拙すぎるし、事例紹介が多すぎて個々の作品分析や解釈がおざなりになり、到底「批評」と呼ぶに相応しい水準ではない。文章で読み手を楽しませる気がないのは致命的すぎる。分かりやすいだけではダメなんだよ。2017/10/25
🐰
2
世界のアニメーションのモードが「私」的想像力から「私たち」的想像力へと転換しているという事を、2016年に流行った「君の名は。」「聲の形」「この世界の片隅に」を枕に追っていきます。「私たち」という概念がふわふわしていて掴みづらいですが、これは世界の個人作家のアニメをたくさん観て感覚を得るしかないのかなと。全くの無知なので。2018/06/25
0_7
1
海外アニメーションを俯瞰して見ることが無かったのでガイドとして使わせてもらいます2022/03/27
静かな生活
0
Review Scores 55/100:挑戦的だが「映像媒体」単体を語る難しさを思わせられる。2023/12/09