内容説明
草間彌生、ピナ・バウシュ、フリーダ・カーロ、アリス・ウォーカー、ヴァージニア・ウルフ、エミリー・ディキンスン、マルグリット・デュラス、スーザン・ソンタグ、ミランダ・ジュライ…創作に打ち込む女性たち143人の、143通りの試行錯誤。創作の妨げに直面する毎日を乗り越えてきた彼女たちのフラストレーションや妥協、後悔、覚悟、そして希望に満ちた日常。
目次
ちょっと変
牡蛎とシャンパン
渦
退屈をとるか苦難をとるか
単なる責任放棄
気球か宇宙船か潜水艦かクローゼットのなか
あきらめと安堵
ふつうでない人生
巧妙でとらえにくい設計図
必死の決意
思いがけない心の揺らぎ
聖域
怒って絶望してまた怒って
著者等紹介
カリー,メイソン[カリー,メイソン] [Currey,Mason]
ペンシルベニア州ホーンズデール生まれ。ノースカロライナ大学アッシュビル校卒業。ロサンゼルス在住
金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年岡山市生まれ。法政大学教授・翻訳家
石田文子[イシダフミコ]
1961年、大阪府生まれ。大阪大学人間科学部卒業。金原氏に師事して翻訳関係の仕事にたずさわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hundredpink
56
天才たちは飄々と作品を生み出しているわけではない。苦悩と人生を芸術に捧げた結果生み出された物なのだ。2020/04/02
くさてる
17
クリエイティブな人々の日々の暮らしぶりを紹介する本を書いた著者。前回の本で紹介されているクリエイターのうち、女性の割合が17%しかなかったことを反省し、女性クリエイターに絞ってその日常のあれこれを取り上げたのがこの本。名前を知っている人も知らない人もいましたが、どの人の仕事も見てみたくなりました。女性は男性のようにいかないよね、と言いたくなりますが、著者は女性アーティストを〝アーティスト〟から分けて考えることの危険性も承知のうえでこの本を書いているので、そう単純な話でないことも分かります。面白かった。2020/01/04
たまご
15
様々な分野で「一個人」として活躍する女性の日常をリサーチした報告書形式の書籍。「会社を辞めれば自由になれる」なんて話をよく耳にするが、独立して生計を立て続けることがいかに大変かがわかる。組織という縛りがなく、自分を縛れるのは自分だけ。24時間365日仕事のことを考えて休日はなし。働く時間・場所・やり方など自分でコントロールできる一方、確実に収入を得られる保証もない。死ぬまで芽が出ないかもしれない。でも彼女達は辞めなかった。続けた先でしか得られないものがあるということを知っているし、純粋に仕事が好きだから。2025/06/29
緋莢
13
図書館本。<しかし、この本には、いま思えば、大きな欠陥があった。そこで取り上げた百六十一人のうち、女性は二十七人しかいなかったのだ。割合にして十七パーセント以下だ>「はじめに」で書かれているように、前作で、そう考えた著者が今度は女性に限って取り上げた本。<〝女性アーティスト”をアーティスト一般から分けて扱うことの危険性は承知している(男性が書く場合はなおさら危険だ)。この本で 紹介した女性の多くは、自分の作品が性と結びつけられることに慣れているが、そのことを快く思っている人はひとりもいない。>(続く 2024/11/07
masabi
11
【概要】アーティストとして活躍する女性の日課を取り上げる。【感想】創作の他に男性よりも家事や育児が期待されるなかで、どう折り合いをつけるか、あるいは芸術にすべてを捧げるかなど、日課自体よりもその選択のほうが印象深かった。時間のやりくりなどの参考にはならなかったが。自分の能力を発揮できる環境を整えるなかで、そのなかに家族がいたりいなかったりする。2023/07/07