内容説明
漫画家の目から見て、いったい映画のどこがおもしろいのか?漫画家は作品体験をどのように表現に生かしているか?ドラマ、ゲーム、アニメ、文学、演劇…映画以外からの影響は?原作/シナリオ、ネーム/コンテ、コマ割り/編集、キャラ/役者の関係とは。9人の鬼才が語り下ろした、漫画と映画の新しい可能性。
目次
1 松本零士―紙の上で映画を作りながら、漫画ならではの方法論を探してきた
2 上條淳士―僕のリズムを描くことが、僕にとっての漫画になる
3 楠本まき―「何も起きない日常」を描くために、キャラクターの魅力を引き出したい
4 浅田弘幸―イマジナリーラインを越えてでも、カメラ目線を重視する
5 五十嵐大介―漫画も映画も、見えないはずのものを見せてくれる
ESSAY 映画館には漫画がいっぱい
6 松本次郎―次は「低予算映画を撮れ」と言われた監督の気持ちで
7 武富健治―「文芸漫画」は人間的なカメラワークから生まれる
8 山本美希―「本」という形と、絵で語ることにこだわりたい
9 諫山創―映画はいつも僕に活力を与えてくれる
著者等紹介
島田一志[シマダカズシ]
1969年10月13日生まれ。漫画編集者、ライター。「週刊ヤングサンデー」編集部を経て、「九龍」元編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bo-he-mian
17
漫画家たちが、影響や霊感を受けた映画について語るインタビュー本。松本零士、上條淳士、楠本まき、浅田弘幸、五十嵐大介、松本次郎、武富健治、山本美希、諌山創の9人。まあ説明しなくても判るだろうが、五十嵐大介がお目当てだったのだが(笑)、実は五十嵐さんはそれほど映画を観る人ではないって知ってたので、何を聞くのだろうか? 彼が好きな怪獣映画の話かな? と思ったら、案の定「映画は好きだけど、積極的に映画館へ足を運んだり、DVDを買ったり借りたりというのはあまりない」・・・やっぱり(笑)。2020/03/03
コリエル
7
漫画家に好きな映画作品について語ってもらいながら、その創作姿勢に迫るインタビュー本。インタビュアーが漫画編集者なだけあって、映画だけでなく漫画の作り方についてしっかり聞き込んでいる。逆に、映画のことだけをがっつり語ってほしいと思っている人にはちょっと期待と外れているかもしれない。2016/05/25
のりすけ
5
私も「悪魔の手毬唄」が、一番好きかなー。パリのおばさまも出てるし。2015/07/21
ハンギ
3
そこそこ面白かったですが、知らない漫画家(楠本まき、山本美希)、読んだことのない漫画家(上條淳士、五十嵐大介)が出てきて、これから読もうという気持ちになりました。映画のイメージを打ち合わせに使う、ということは漫画雑誌ではよくあるらしく、あの映画のあのシーンみたいにお願いしますと発注するそうなのだ。全体通してみて、いくつかの例外を除けば、そこまでマイナーな映画はなかったなと思いました。特にある時期の角川映画のリスペクトはすごいなと実感しました。奥付を見たら、昨年2015年5月に出た本だった。2016/03/24
たけのこ
1
漫画家の先生がたは映画好きなかたもたくさんいらっしゃいますので、そのなかから9人の先生に話を聞いた本ですね。五十嵐大介先生なんかは「映画はあんまり見ません」ってゆってまして、逆になんかそれもわかるなって思いました。2023/11/03