目次
つたなさの技法
民藝は私たちに何をもたらすか?―いま、民藝という「灯台」が照らし出すものを見据える
民藝の思想とは何か?
民藝を「実証」する
「再解釈」される民藝
民藝にまつわるスタイル16
“民藝”の歴史
民藝をめぐる11の質問
著者等紹介
鞍田崇[クラタタカシ]
哲学者、総合地球環境学研究所特任准教授。1970年兵庫県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。暮らしの“かたち”という視点から、現代社会における環境問題の思想的意味を検討している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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無理ちゃん
2
いろいろな人が「民藝」について思うところを書いてます。「民藝」って現在進行形の運動で、大きな問いなんだなあ、と思った。答えはひとつではない。たぶん一人一人が生活の中で考えて実践していくこと。そのヒントをくれる本。2022/03/16
℃
2
柳宗悦の著書を読んで、その当時の民藝とい言葉の感覚はある程度わかったのですが、今日の民藝という言葉がどのように捉えられているのかがわからなかったので、この本を手にとりました。 ただ、この本を読んでもそれははっきりとはわかりませんでした。ただそれはわからないというのが現状なのかな、とも感じました。民藝という言葉をまるごと理解しようとするのではなく、別のものごとに置き換えて考えていくことが今のところ個人的には理解しやすいような気がしました。2012/05/05
nizimasu
1
民藝というのは、一体どういう運動なのか。それを体系的に説明している本ではない。ただ、現代の日本において、行き過ぎた消費社会へのカウンターとして、民藝を見つめ直すという通底したテーマが感じられる。細かい定義を読むよりも自分の生活に置き換えてみると気づくことが多い。今の日本に欠けているものが詰まっています2012/02/15
as
0
手仕事から生まれる日用品に美を発見するのは日本人だからこそ。しかしバーナード・リーチやルーシー・リーのような、西洋人にも影響を与えたというのは、民藝の美が普遍的なものであるからだと思った。2015/10/01
kentomisawa
0
モノは生活を豊かにしているの?民藝って何?という本。「深み」とか「味わい」は、何周も回ってまさに今っぽいキーワード。安く粗悪なモノが出回る社会で、人とモノとの関係をを省みる、というのは、人が資本主義社会で生産と消費を続ける限り永遠に付き纏うテーマ。真の豊かさを目指してちゃんと向き合っていくことが大切。 「日本の美意識?そんなものは、ぜんぜん興味ないですよ。デザインは、素材、広報、そして供給される社会、それに基づくきっちりした計画があるだけ。美意識なんて、そんな甘いもんじゃないよ」シャルロット・ペリアン2013/05/15