内容説明
人間がもつ根源的な音への欲望を探る新しいサウンドアートの地図。
目次
1 サウンドアートとは何か?(サウンドアートという用語;視覚vs聴覚/音vs無音)
2 環境とサウンドスケープ(自然、あるがままのもの―コンサート・ホールを超えて;スケール感覚の拡張と変換)
3 音と美術の世界(音楽vs絵画;美術家による音;音響彫刻とは何か?;ヴィデオ・アートと映画の音響デザイン;カテゴリーをまたぐ、つなぐ)
4 アーティスト・バイオグラフィ(ハリー・ベルトイア;フランソワ&ベルナール・バシェ;ジャン・ティンゲリー;マイケル・スノウ;アルウィン・ルシエ ほか)
著者等紹介
リクト,アラン[リクト,アラン][Licht,Alan]
1968年ニュージャージー生まれ。音楽家/ギタリスト。90年代から音楽活動を開始
木幡和枝[コバタカズエ]
1946年東京生まれ。東京藝術大学先端芸術表現科教授。上智大学新聞学科卒業後、編集に従事。70年代より美術、音楽、ダンスのプロデューサー、NY“P.S.1”の客員学芸員
荏開津広[エガイツヒロシ]
東京生まれ。ライター。東京藝術大学、多摩美術大学非常勤講師
西原尚[ニシハラナオ]
1976年生まれ、京都市と宇部市で育つ。現在、東京藝術大学美術研究科先端芸術表現専攻、修士課程在籍。音の設置、楽器制作、音の収集、踊りの音、狂言、能管、など活動し、音の研究・考察を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Mark.jr
4
音楽というよりも音を使った美術作品、サウンドアートについて取り扱った、なかなかない本です。がっつりサウンドアートだけではなくて絵画や音楽との関係性など、広くアートと音楽の相互関係を解説したり、主要アーティストのバイオグラフィーがついてたりなど、知識あるなしに関わらず読み応えは十分あります。一応作品は音で構成されてはいるので、CDやサブスクで聴けるものも結構あったりしますが、やはり美術館などで体験してこそのものなので、こういう本でもなかなか魅力が伝わり辛いのがもどかしいというか。2023/08/21
doji
1
あとがきにもあるけど、批評的な目線ではなくて、あくまでインサイダーとしての語りがとてもいい。それにしてもいろんなアプローチに溢れている。2016/04/15
メガネねこ
1
★★結局、実験音楽からサウンドアートに進化する境目があまりに微妙すぎて、明確な定義がないので両者の差違がわからないままである。まあ、ここらへんは当事者たちも意外と曖昧なのかもしれない。 しかし、サウンドアートに発展するプロセスにおいて、ドローンだとか、ノイズだとかの重要なエッセンスの成り立ちが中心アーティストを交えて解説されているので、サウンドアートの輪郭を確認するには非常に役に立った。2010/12/26
izumiumi
1
よい本。2010/05/06
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- 和書
- 臨床緩和ケア (第3版)