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アートレス―マイノリティとしての現代美術

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  • サイズ A5判/ページ数 237p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784845901180
  • NDC分類 704
  • Cコード C0070

内容説明

私はすべての決定権を現場「サイト」に委ねる!国際的「美術家」のスリリングな自己検証の書。

目次

第1章 「かたちなきかたち」を生み出す複数の力―サイト・スペシフィック・ワーク(ヴィジュアル・テロリズム―トロント・プロジェクト;ニューヨーク、廃墟の島の現在形―プロジェクト・オン・ルーズヴェルト・アイランド)
第2章 作品よりも制作がどう転がっていくのか―チェーン・リアクションによるワーク・イン・プログレス(成長するプロジェクト―アルクマー・プロジェクト;コールマイン・プロジェクト―あるいはワーク・イン・プログレス・プロジェクト)
第3章 公共の場で、きわめて個人的な表現をすること―無許可と無名性について(ニューヨークのゲリラ的ストリート・アート―ニューヨークのアート・ムーヴメント;無許可と無名性の狭間で―ゲリラ的プロジェクト・ワーク;都市のパラサイト―ファヴェーラ、ハウスレスハウスなど)
第4章 普通でありながら普通ではなく社会に潜行していくこと―アートレスなアクティヴィストへ(マイノリティとしての現代美術―コミュニティの新しい触媒;川俣正・代表的プロジェクト解説)

著者等紹介

川俣正[カワマタタダシ]
1953年生まれ。東京芸術大学美術研究科博士課程満期退学。学生時代から数々の個展、グループ展を行う。’82年ベニスビエンナーレ参加後、奨学金を得てニューヨークに滞在。その後、各国のアーティスト・イン・レジデンスに滞在しながら現地制作を行う。’87年ドクメンタ(カッセル)、サンパウロ・ビエンナーレ、’97年ミュンスター彫刻プロジェクト、’98年ヒドリー・ビエンナーレなど多くの国際展に参加。プロジェクト主導の現地制作を主とする作品制作で海外、特にヨーロッパでコンスタントに発表している。多くの作品は、一時的な仮説設置のため、プロジェクトのプラン、模型などが国内外の美術館にコレクションされている。2000年日本文化芸術振興賞受賞。現在、東京芸術大学美術学部先端芸術表現科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どらがあんこ

10
アートに限らずとも都市や文学の間でも「わからないもの」を排除する構造、「わからないもの」に篭ってしまう特権性が存在している。その間を模索するものとして、裏返しのアートとして自らの成立基盤を疑う姿勢にはっとさせられる。2019/01/09

むちれお

1
川俣さんは有名なアーティストだと思うけど、過去の仕事に関してはあまり知らなかったな。でもこれもアートというのだろうか。なんだかよく解らなくなって来た。2018/02/12

わだ りゅうた

0
アーティストの川俣正が「アート」の存在を自問するかのような一冊。川俣自身のアートプロジェクトを通じて、公共な場に対するアートは一体どのような意味を持つのか。どのようなアイデンティティを必要とするのか考えがのべられている。2001年に書かれた本であるが、最終章と後書きでは現在の事柄を言い当ててもいる。アーティストの個人的な考えが作品を通して公共の場に開かれる時に、どのようなことが起きるのか。考えるべきなのか。昨今のアトラクション的な美術館について今一度考えるきっかけをもらえたように思う。2023/12/31

かすみ

0
このひとめっちゃ鋭いしストイックだな…とおもいました。アートフルな世界の中で生きながらアートの存在価値に疑問を呈することを恐れない。まえがきの言葉の羅列の力強さがとても衝撃的だった。「アートフルな人たちの気の利いた生活のための教養主義的なアートの類から、どのくらい距離を持てるか」2019/12/19

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