出版社内容情報
三次の裏切りをめぐり、雲霧一党の面々が暗躍する。
暁一党の小頭・櫓の福右衛門の金と暴力に屈服した山猫の三次。雲霧一党を裏切り情報を漏洩する彼に、福右衛門は〈お礼〉を用意していた。
松屋での盗みの決行が迫る中、仁左衛門と小頭の吉五郎は、多度の盗人宿の一室で差し向かい話し込む。そして、仁左衛門が秘めていた深謀がついに明かされる。
天下の大盗賊・雲霧仁左衛門一党と特別警察・火付盗賊改方の熾烈なる攻防。池波正太郎の傑作小説を時代劇画の名手がコミカライズ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
JACK
13
☆ 雲霧一党は長い時間をかけて大きな盗みの下調べを進めていた。しかし、配下の三次は雲霧を裏切り、暁一党に情報を漏らしてしまう。そんな中、雲霧の情報を掴んだ火付盗賊改方は監視の目を強めていた。カリスマ性の高い雲霧仁左衛門の取り仕切る雲霧一党に崩壊の危機が迫る。先が気になる展開から目が離せません。それにしても作者の画力はさすが。これだけの大人数の顔の描き分けは大変だと思います。オススメ。2024/07/07
さとみん
5
第三勢力の参戦?でさらに先が見通せなくなってきた。しかも六之助はどんどん厄介な方に歪んでいくし、結末が気になって仕方ない。でも、ここまできたら崗田屋さんバージョンで見届けたいから原作を読むのは我慢。2024/06/30
むらて
1
帯の『獅子身中の虫』は三次だけれど、六でもあるよねと。これまでの失態は六の責任と云うより関口先生がチートに過ぎたんだけれど、それによる鬱屈と焦りで六はすっかり近視眼に、そして無駄な嗜虐性が剥き出しになってきてしまった。また大きなしくじりに、六が絡んでしまうのだろうなと。最初の頃はかわいかったのにねぇ。まぁそんなこんなも、仁左衛門の放胆と云うか粗放、厭世にも思える変わり様があってこその綻びなのでしょうが。2024/07/24
-
- 和書
- 訓読明月記 〈第1巻〉