出版社内容情報
江戸に流れる時間はかくもつましく愛らしい。
まめに働き、生真面目で、だけど心はやわらかで……
かつての東京を生きた人々のささやかだけど豊かな暮らしを、気鋭の作家がみずみずしい筆致で描く珠玉の連作短編集。
市井の生活を丁寧に写し取った愛すべき十五編に加え、
描き下ろしコラムとおまけ漫画も沢山収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Roko
28
梅の土用干しと同じように、書物の土用干しをするのは知っていましたが、それを「曝書(ばくしょ)」と呼ぶのは初めて知りました。この本で主に描かれているのは町民の暮らしですけど、禄が少ない武士が庭で野菜を作っていたリ、副業として書物の引き写しをしていたりというのも、当時の風俗を知るうえで大事ですね。お豆腐も、油も、魚も、野菜も、たいていのものは担いで売り歩く「棒手ふり」で売りに来てくれるから、わざわざ遠くまで買い物に行かなくていいし。季節ごとに売り物も変わっていくし、今よりも買物は便利だったんじゃないかしら。2024/04/16
しましまこ
15
江戸の日常漫画、善き。2023/06/18
ゆみ★りとる
8
江戸の日常の情景描写が本当に素敵。音が聞こえてくる感じ。下巻も楽しみです。2024/01/22
たけのこ
7
すき~~。わたしはこういうやわらかい絵柄が基本的に好きみたいです。最近は写真をもとにした写実的な背景とか多いですからね。このやわらかい線で描かれるのは、江戸のさまざまな文化や人々の姿。この表紙がいいなって思った人はぜひ読んでみてください。2023/04/30
hassy★
5
江戸初期?の街並みや食文化、暮らし向きがよくわかって面白かった。江戸時代から東京はちゃんと文化が繋がってる。失われた商いもあるけど、大体今もあるなぁなんてものが多かった。屋台で蕎麦が食べたいわ。2024/04/14