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出版社内容情報
言葉と人の関係を考える大反響連載、第2巻。
言葉を〈獣〉の姿で見ることができる東雲と、詩に強い関心を持つ薬研。
「この世で一番美しい言葉の獣」を求め、二人は〈言葉の生息地〉を探索する。
〈生息地〉で出会う様々な〈獣〉たち。
対話によって心のうちに見えてきたのは、記憶と記録にまつわる、二つの違った考えだった――。
「私は忘れられたくない。みんなに」
「なぜみんな記憶に固執するんだろう」
記憶とは。記録とは。
二人の思索は森の奥へと続いていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にぃと
9
中傷の獣と向きあう東雲とやっけん。単に「対決する」ではなく理解しようとする、歩み寄っていく過程が丁寧で、だからこそ、この終わり方は寂しい。こういうことが当たり前に起こるのがSNSだと思うと、ここでの感想の書き方ひとつにも気をつけなきゃ、と改めて痛感する。後半は記録と記憶がテーマ。東雲とやっけんの考え方の違いとその上でお互いを尊重する姿勢は見習いたい。今回登場した2体の獣の言葉とその関係か次巻でどうなるのかも気になる。2023/05/19
祐樹一依
5
【○】言語を現視化すると、きっとこうなる。あるいは、「私にとって、この言葉はこういうイメージ(意義)」。膨大なことになるのでは…。2024/03/21
こまいぬ
5
中傷の獣の話は、けっこう辛いものだった。やっけんが向き合い、おしゃべりしたことで、本来を取り戻すように、柔らかくなったけれど。関わるというか、意識してスルーしないと、見聞きすること自体がしんどいということってありますね。2023/02/26
s_s
4
”美しい”言葉の獣を探す、主にSNS上の旅も破綻の危機。記録が残ってしまうことを妙に気にする東雲。ラストの薬研への問いかけは、まるで東雲自身はそうではないとでもいうような口ぶりであった。私はどちらか、と考える。記録されなくても記憶は残り、現在進行形で自分はそこにいる。ただ、”寂しい”とも思う。忘れられたいけども、忘れないでほしい、という相反する気持ちが同居しているのは優柔不断の証なのかな? 誹謗中傷はいつでも怖いけどね……。。2023/10/17
タマヤ
4
自分のことを中傷していたものが大勢に囲まれ、寄ってたかって中傷される姿に溜飲を下げるどころか、虎のやっけんと一緒に叫びたくなるほど痛ましい。言葉が刃になり得ることを痛感する。2023/04/25