出版社内容情報
きっと江戸は人にも動物にもやさしかった…のです。 ハートフル短編の名手が描く連作短編集!!
江戸時代にもさまざまな悩みごとがありました。
ですが江戸庶民と猫の暮らしを通して見えてくるのは
人や動物たちの「あたたかさ」だったのです。
江戸の市井に生きるものたちが抱える悩みを
機転を利かせて解決するのは何を隠そう、この「差配さん」です!
(注:人ではなくて、猫なんです)
★珠玉の8編を収録!
【差配さん】【川のほとりで…】【乙女の祈り】【初夏のできごと】
【約束】【雨後の晴色】【灯-ともしび-】【旱-ひでり-】
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふう
102
えっ、という不穏な始まりでしたが、読んでいくうちに「そういうことか」と一気に納得し、うれしくなりました。なんていいお話。猫でも人でも関係なく、こんな面倒見のいい温かい気持ちにふれるとホッとします。とくにこんなご時世には。江戸の町で暮らす人々の心根もいいですね。2020/05/12
天の川
48
「ワカダンナ」を購入したので、その前にこちらを再読。浮世絵の人物が漫画の登場人物として動いているのにうっとりしていると…なんと頬に傷を持つ差配さんは実は町の野良猫たちを取りまとめるボス猫で。その人情の篤さたるや「差配さん」と町の人々が呼ぶ所以だと納得するのだ。江戸情緒あふれる人情噺。再読して、本当に素敵だと♡浮世絵の世界を堪能できます!2024/01/18
ネムコ
43
とかく浮世は、ヒトだろうが猫だろうがネズミだろうが生き難いもんさ。それでもあっちで支えて、こっちで支えられて、人情を大事にして生きていりゃあ、なんとかなるもんよ。面倒見の良い猫の「差配さん」。表紙と題に一目惚れして、密林で購入。表紙のようなもふもふの絵と思って開いたら、浮世絵みたいなタッチでびっくりしたけどすぐ慣れました。本当にいいお話でした。2018/04/03
moonlight
40
表紙に一目惚れした一冊。開いてみたら漫画だった!すっきりした線で描かれた江戸の市井の人々、と思ったら…猫。時々人間。全ての命ある者に優しくて心温まる物語。親切はありがたく受け取ってもどっぷり甘えない、恩返しや人助けはさりげなく。差配さん、人を見る目も猫を見る目も確か。2020/10/08
もんらっしぇ
40
たまたま町中華探検中、お店で飲(や)っていて、例によって書棚にズラッと並んでいる「リイド社」のコミック誌のページを繰っていたら、偶然発見しました。浮世絵のような擬人化猫キャラが、いきいきと暮らす江戸時代が舞台の人情短編集。猫と人を繋げる「差配さん」は、顔の傷がチョーいけてる巨大な茶トラ猫です。当サイトの住人の皆様、特に猫好きの方が多いとの由。もともとの掲載がリイド社の男性誌ということで、もしご存知でなかったら「俺、つしま」と共に一度ご覧になることをお勧めします♪
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