出版社内容情報
松本次郎[マツモトジロウ]
永井義男[ナガイヨシオ]
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
52
幕末を舞台に、農民からなる対・御用盗殲滅部隊の物語なのかな。体力試験を経て集められた十人の百姓たち。高額な金と“侍”になれるという話に釣られて、剣術を習うが・・・。指南役が新撰組脱走者(という事になってる)二人、黒幕は勝海舟。指南役の島田は色々ありそうな人物だが、勝海舟は自身の佐幕思想のためなら百姓の犠牲は厭わなくなるくらい余裕が無い。ちょっと斬新な描かれ方。主人公たる丑五郎は、冷静な判断が出来る男だが果たして最後まで生き残れるのか。農民の縛りを棄てられるのか。まずは闇討ち奇襲で薩摩侍たちを襲う場面まで。2022/04/08
しぇん
15
KindleUnlimitedで。原作小説も時代劇の方も未読です。幕末な薄暗い部分を書かれてますね。使い捨て前提で攻撃のみ教えられた段階で出陣とか、この部隊の最後がろくでもないことになる気がしてしょうがないです。人数そんなに多く無いのに減っていくスピードも速いような2023/01/15
blackstone
8
あの『地獄のアリス』、『女子攻兵』、『beautiful place』の松本次郎が原作付きの幕末(戊辰戦争直前)を描く。目的もわからず集められ、訓練させられる(しかも時間が無いという理由で訓練期間短縮する)ところは、どこか『特攻の島』を想起させる。あとは主人公の雰囲気的に『バガボンド』か。画調は相変わらず雑で、そのうえ皆似たような身なりをしてるので識別しにくい。「コミック乱」連載だけあって斬り合いのシーンや凄みのある顔などは迫力がある。…が武士に「サンキュー」とか言わせるのはチョッとやり過ぎでは?(笑)2023/02/19
笠
7
3.5 作者初読。力強い表紙のイラストとタイトルに惹かれて。舞台は幕末、薩摩藩士の「御用盗」とよばれる破壊活動を取り締まる…というか殲滅するために、腕自慢の百姓を集めて即席の侍に仕立て、刺客として差し向けるという話。これがヤング誌なら、百姓側に一癖も二癖もある異能キャラを取り揃えるところだが、ストロングスタイル時代劇のコミック乱なので、ちょっとだけ頭の回る丑五郎を除くと全員ザ・百姓って感じの地味さ。チャンバラもいたってリアルで、すごい技を繰り出すわけでもなく。ここからどう面白くするのか、気になる。2020/06/12
tenso_h(堀川てんそ)
7
表紙につられて読むと今風の軽い画風にアレ?と思いますが。底にカツットした芯を感じる画風。題材も定番ちょいずらし的に「新撰組風なことが江戸では?」というもので面白いですね。2017/09/27