内容説明
歴史は人が創ってきた。そうは言っても、歴史に登場する人物たちを身近な人間として実感することは難しいかも知れません。本書は、歴史人物たちの「手紙」から、歴史を読み解きます。彼らの「手紙」には、素直な気持ちや、秘めた思惑など、人としてのさまざまな「思い」が溢れています。本書を読み終えた時、あなたはきっとその人物や日本の歴史を、ぐんと身近に感じることでしょう。
目次
第1章 手紙が動かした日本の歴史(日野富子が書き送った“内密”の手紙が室町中期の応仁の乱を招いた!;石田三成が真田家に送った書状が徳川秀忠率いる徳川本隊の足を止めた! ほか)
第2章 手紙が語る歴史の真相(味方をもあざむくウソの手紙が秀吉による明智討伐を成功させた!;オランダ商館長が幕府に宛てた風説書で黒船の来航を事前に知らせていた!? ほか)
第3章 手紙が伝える歴史エピソード(坂本龍馬が姉宛てにしたためた手紙は彼が抱く倒幕の決意を伝えるものだった!;太田道潅の書状が物語る、他家の身内問題をも解決させた才知 ほか)
第4章 手紙から読む歴史人物の真心(“硫黄島からの手紙”に見る陸軍中将・栗林忠道の娘への深い愛情;寵童へ宛てた浮気弁明の誓文に浮かぶ“荒ぶる武将”武田信玄の意外な一面 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tadashi Tanohata
18
「手紙を書かなくなり久しく候」やはりメールでは手紙の代わりにはならないことを再確認する。ひらがなだらけ誤字だらけでも、時代を超えてここに紹介される手紙は、 SNSでは再現できまい。さてここまでかな。「現物の写真紹介が拙い候」「イラストが拙い候」「拙いレビューで大変申し訳なく御座候」2022/04/22
ちばっち
3
目次のような本。物足りなかったです。後は自分で調べましょう…という感じなのかな?まぁ2~3Pずつじゃ仕方がないか。所々実物が載っている所が良かったです。が、手紙すら載っていないものもあったので珠玉混合という感じです。大塩平八郎の檄文は内容が事前に漏れることのないように横に四分割して彫らせたという件が興味深かったです。私信はそれぞれ人柄が出ていて特に面白かったです。中でも武田信玄が寵童に宛てた浮気弁明の手紙や土方歳三が友人に宛てた女自慢の手紙などは素顔に近づけた感じがして面白かったです。2013/09/09