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内容説明
18世紀、ヴェネツィア最後の黄金時代を華やかに飾った巨匠ティエポロ。貴族の館や宮殿の大壁画・天井画は、明澄なパステル調の色彩、仰視法を駆使したイリュージョン、天人たちの世界を思わせる軽やかさで、見る者を夢心地に誘う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yn1951jp
32
ルネサンス期の伝統を締めくくる最後の巨匠ティエポロは、純白の漆喰に透明でみずみずしい色彩を散りばめたフレスコ画の名手であり、建築装飾と一体化したイリュージョンを演出し、オペラのように官能的に共鳴する祝祭空間体験を与える。天井画から放射する透明な光が、遠心的に空間に降り注ぎ、自分の内面を浄化し、豊饒な幸福感に満たしてくれるようである。( 「充溢した虚空」宮下規久朗)美術館ではとても味わうことのできない、彼の奔放な想像力が生みだした、まさに至福の空間芸術がここにある!死ぬまでに体験してみたい空間です。2015/09/24
アイアイ
14
18世紀のヴェネツィアがみた壮大な夢のまぼろしジャンバッティスタ・ティエポロ。 没後30年で評価は急速に下落、ナポレオン軍侵略によりヴェネツィア共和国は終焉。現実に目を向け始めた19世紀から20世紀以降の革命を推進した美術界でティエポロの宗教的な主題は真実からかけ離れた時代遅れな空虚なものに映ったという。この圧倒的巨匠の作品たちが、時代の中で不当に冷遇されていた衝撃。▽図書館2015/08/18