内容説明
人喰いライオンを倒す伝説的ハンターたち。獲物との直接的な命のやりとりを繰り返した彼らも、動物保護政策によって狩られる立場となった。狩る者も狩られる者も、サバンナから姿を消し始めている。保護区域に押しこめられた動物たちは、急激な個体数の増加による飢えとストレスで死に、土地は砂漠化し、滅亡の影がアフリカをおおう。幻のアフリカ楽園の最期。
目次
1 白い山
2 海岸からの蛇
3 猟獣の眼に見つめられて
4 ゲーム・コントロール
5 野獣の死骸の傍らで
6 恐怖も希望もないところ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラソル
2
これは見応え読み応えあり。特に終盤の象の白骨死体が数ページにわたり続くのは衝撃的である。動物保護を名目に密漁を駆逐し個体管理をする。密漁により減少したと言う嘘で自らの政治的失敗による森林減少砂漠化を隠してきた。その結果天敵のいないなかで増加していき、個体過密になる。ストレスが増え食料不足が起きる。木々は食い尽くされ腐り倒壊する。そして静かに餓死していく。象の生態は人のそれに似ている。食料過多で破棄される国の裏では飢饉で餓死していく国がある。緑が消え砂漠化が進む。象の白骨は人の未来を示唆しているのだろうか。2014/01/16
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