内容説明
我国社会科学の永遠の課題「共同体」論に思想史・民族学の両視座から取組み、岡正雄・大塚久雄等先学の業績を発展深化させた住谷一彦氏が自らの軌跡と課題を熱く語り、学問土壌を同じくする諸研究者が多彩な論稿を寄せる。
目次
1 論稿(中国の都市―農村研究をめぐって;イデオロギー、民俗学と民間行事の解釈―アイフェル地方ヒルベラート村の謝肉祭を実例として;契約講の変化―岩手県和賀町の事例から;結婚のラビリンス―古代日本の婚姻をめぐって;南西諸島のGeomantik―対話形式による風水論の展望;マレーシアの憑霊現象について;森林と都市に共通点はあるか―「サル類と人類の棲息・居住地」考)
2 座談会 住谷一彦「共同体論」における「経済と宗教」
3 エッセイ(ウィーン時代の住谷さん;温厚でダンディーな紳士住谷さん;下鴨界隈そして家族起源論;住谷さんとの弥次喜多道中;キリスト者平和運動への参加のなかで―住谷一彦夫妻との出会い)