内容説明
メーリアン『スリナム産昆虫の変態』は従来の博物図譜のスタイルを一変させた。卵から成虫に至るプロセスを一図に描き収める手法は〈時間の経過〉の表現に他ならない。博物図鑑の至宝とされる由縁である。他に、リンネが絶賛したエーレトの花蝶図、イギリス蝶類図譜の最高傑作ハリス『オーレリアン』を収める。
目次
蝶の舞―18世紀の三大蝶譜について
出典解説
エーレト『花蝶珍種図録』
メーリアン『スリナム産昆虫の変態』
ハリス『オーレリアン』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kyhitsuji
1
マリア・シビラ・メーリアンの絵が見たかったので、図書館で借りた。16〜18世紀の昆虫画家3名の絵が載っている。掲載率はメーリアンが圧倒的に多い。タイトルは『昆虫の劇場』だけど、9割以上は蝶又は蛾の変態過程を1枚の絵の中に描いたものとなっている。昆虫や草木・花がとても緻密に鮮やかに描かれている。その中でもメーリアンの絵には独特の暗さがある。2014/05/14
Takashi Edamoto
0
ピン止めされていない昆虫図鑑。 幼虫から蛹、成虫までが一葉に描かれているのは、ある意味において不気味であり、妙な意味を生んでいると思う。 メインは昆虫達だが、荒俣先生の描かれている植物の解説が詳細で面白い。2014/02/11




