アウラ・ヒステリカ―パリ精神病院の写真図像集

アウラ・ヒステリカ―パリ精神病院の写真図像集

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  • サイズ A5判/ページ数 437p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784845704873
  • NDC分類 493.74
  • Cコード C0010

内容説明

4千人もの不治の女たちが監禁されていた19世紀末のサルペトリエール病院。実験の方式(実験室の道具)、博物館の方式(記録・保管)、教育の方式(伝達の道具)、として採用された写真というメディアが、医師とヒステリー患者の「共謀」関係を定着させた。

目次

第1部 スペクタクルの明証性(解放;臨床医学の知識;写真のキャプション;無数の形態の、どれひとつとして)
第2部 オーギュスティーヌをめぐる呪縛(アウラ;発作とポーズ;反復、演出;スペクタクルの呼び物)
補遺(「生きた病理学博物館」;シャルコーの臨床医学講義;サルペトリエールにおける「観察」と写真;ヒステリー大発作の一覧表の説明;夢遊病者のエクリチュール;催眠術による服従はどこまで可能か ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きつね

2
ヒステリー研究のメッカで撮られた写真をめぐる考察。何が不満って、ヒステリー少女オーギュステーヌちゃんがちっとも美しくないこと!(そこか~い!っ)しかし初潮もまだの少女の叫びや狂態に聴衆がエロティックな(あるいは死を覗き見るような)視線を釘付けにされた事は確かで、身振りや彼女の声さえ聴ければ、僕も魅せられたやも。テクスト+写真の限界かしら。とはいえ著者は写真技術自体の未熟な時代に技術確信と認識論の相互作用があったことなど、うまく捕まえている。ただ、ユベルマン、とてつもなく冗長であり、また結論もとくにない。2012/12/06

manifestus_

0
神経医学の最高権威J・M・シャルコー(フロイトの師匠)は人気カメラマン アルベール・ロンドと組んで「狂女」写真を撮影する。ヴィジュアルな資料と細部描写を多用すれば真実に近づくという嘘、内面を診断するため外形読解を重んじたシャルコーはホームズのモデル、チャールズ・ベル医師と重なる。本書で紹介する観相術に興味ある方はカルロ・ギンズブルグ『神話・寓意・徴候』、ミソジニーに興味ある方はブラム・ダイクストラ『倒錯の偶像-世紀末幻想としての女性悪』の併読をお勧めする。2012/02/08

ナビ

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資料価値としてなら写真は評価すべきかと何もわからないなりに思う。2009/12/10

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Y-102000/09/28

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