内容説明
あふれることばを束ね千余の「本」がそれぞれの色とかたちにさんざめく。とりどりのひかりを集め佇ちあがる。余白には読者たちの読者たちの無限のときめき。背後にはひとりのあつい装幀者の無言の手さばき。菊地信義がその情理を尽くして実現した「本」の姿の全貌を15年の歳月をたどり歴覧するオールカラー装幀作品集、完成。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuko
7
<日本を代表する装幀家・菊地信義が手掛けてきた膨大な書物の装丁作品集。詩人・吉増剛造の詩集、著者自身の脳のCTスキャン画像をあしらった埴谷雄高の「高速者」など、15年間にわたる装丁の記録をフルカラーで収録。> 1984年(5150円) 雪の土曜日、菊池さんの手掛けた装幀の作品集を眺める。まったくもって豪華でスタイリッシュな一冊だが、引用の文字が小さすぎて読めないという難あり。 2020/03/14
サト
1
サラダ記念日を借り、裏表紙に帯にあろうコメントを見る。おもろいな〜そういえば装丁だれ?と思いこちらも取り寄せ。この時代の(菊地氏の?)カバー絵はなんかアングラで子供時代に見た記憶の中のハードカバーってこんな感じだから、ちょっと怖くて暗くて湿っぽい。楽しい事や嬉しい事なんて本の中に少しも書いてないんじゃないのって感じる。立松和平・春雷のカバー絵が怖すぎて笑っちゃった。今見ると最高にカッコ良くて早くその世界に入りたいと思うんだけど。比べるのはナンセンスと知っていても、今よりも読み手が完全に大人だな。2022/08/28